5.3.1. <source>: マルチソース

マルチソースの機能を使用して、エネルギーや線種を変えた線源を複数定義することができます。 各線源を、<source>=相対比、の書式で始まるサブセクションで定義し、各線源の相対的な強度を 相対比 として与えます。 各<source>サブセクションでは1つのs-typeを指定し、その指定に伴うパラメータを書きます。 ただし、<source>=の上の行でregパラメータを指定すると、<source>の行が継続行として扱われてエラーになるため、regは各<source>サブセクションの最後に書かないように注意してください。

totfact=は規格化定数を意味し、タリー結果にその絶対値が掛かります。 この値が正の場合は、与えられた 相対比 にしたがって各線源の粒子を発生させます。 一方、負の場合は、各線源の粒子を同確率で発生させ、与えられた相対比にしたがって各粒子のウエイトを変更します。 線源強度の相対比が極端に違う場合は、totfactを負で与えることにより、強度の大小にかかわらず統計量を増やすことができます [1]

表 5.3.2 <source>

説明

マルチソースの開始、数字はこのソースの相対比。

表 5.3.3 totfact

説明

(D=1.0)

マルチソース全体の規格化定数。

正の数で与えた場合、相対比に従ってソース粒子を生成。 負の数で与えた場合、同数のソース粒子を生成し、相対比に従ってweightを変化させる。

表 5.3.4 iscorr

説明

(D=0)

マルチソース相関オプション。

0

通常のマルチソース。

1

複数のマルチソースを1つのイベントとしてまとめて発生させる。核反応により生成する複数の2次粒子を1つのイベントとして計算したい場合などに用いる。ただし、iscorr=2,3の場合と違い、複数のソースが発生する場所は同一ではなく、それぞれが指定したソースの発生領域から確率的に選ばれる。

2

1と同じく複数のマルチソースを1つのイベントとするが、2つ目以降の線源を1つ目の線源と同じ場所から発生させるオプション。任意の場所で発生する核反応を再現するときなどに使う。

3

1と同じく複数のマルチソースを1つのイベントとするが、2つ目以降の線源を1つ目の線源と同じ場所から逆方向に発生させるオプション。任意の場所で2つに崩壊する粒子を再現するときなどに使う。

iscorr=1,2,3の場合、<source>は整数の絶対値で定義する必要があります。 また、規格化に関しては、発生した複数の放射線を1つの線源として扱いたい場合は、<source>で定義した数値の合計をtotfactで指定してください。 例えば、(X,1p2n)反応を1つの線源として模擬する際は、陽子線源に対して<source>=1、中性子線源に対して<source>=2とし、totfact=3とします。 逆に、発生した各放射線をそれぞれ1線源として扱いたい場合は、totfactはiscorr=0の場合と同じになります。