5.3.14. xyzメッシュ空間分布ソース¶
s-type=22のソースタイプです。s-type=22 により、複雑な空間分布をもつ線源を定義できます。 空間分布を定義するパラメータは、x-type、y-type、z-type サブセクションと、その直後に与える相対強度 \(I_{ijk}, (i=1,\cdots,n_x; j=1,\cdots,n_y; k=1,\cdots,n_z)\) です。 dir、phi、dom によって線源の方向も指定できます。 ただし、各メッシュごとに方向を変えることはできないので注意してください。 表 5.3.152 に xyzメッシュ空間分布ソースのパラメータを示します。 パラメータの順序は、相対強度データを除いて自由です。 (D=***) のあるものは、省略可能です。
値 |
説明 |
mesh は xyz のみ指定できます。 |
x-type、y-type、z-type サブセクションが必要です。 x-type、y-type、z-type サブセクションの下に、相対強度 \(I_{ijk}\) のデータを並べます。 データは \(x,y,z\) の順に変化させてください。 ただし、x-type、y-type、z-type サブセクションの nx、ny、nz が正の場合は昇順、負の場合は逆順となります。
値 |
説明 |
(D=1.0) |
入射粒子の \(z\) 軸方向からの方向余弦。 |
all |
等方分布。 |
data |
a-type サブセクションが必要。 |
値 |
説明 |
(D=**all**) |
入射粒子の方位角 [degree]。 |
all |
0 から 360 の範囲でランダムに設定。 |
値 |
説明 |
(D=0.0) |
入射粒子の角度の広がり [degree]。 |
-1 |
\(\cos^2\) の bias をもつ角分布。 |
値 |
説明 |
単色エネルギーの場合は、入射粒子のエネルギー [MeV/n] を指定します。エネルギー分布をもつ場合は e-type = を指定します。 |
値 |
説明 |
(初期値無し) |
(分布をもつ場合)入射粒子のエネルギー[MeV/n]。これとe0のどちらかの指定が必要。 |
値 |
説明 |
(D=0) |
各メッシュから発生させる線源の扱いを決めるオプション。 |
0 |
各メッシュから発生させる粒子数を変化させることにより、空間分布を表現します。 |
1 |
各メッシュからランダムに発生位置を選び、その weight を変化させることにより、空間分布を表現します。 |
2 |
各メッシュから同数の線源を発生させ、その weight を変化させることにより、空間分布を表現します。 |
この場合、一様に粒子が発生するため、強度の低いメッシュからも十分な統計で粒子が発生します。 ただし、メモリ制約や CPU 時間の制約により、全てのメッシュから十分な粒子を発生できない場合もあります。
相対強度 \(I_{ijk}\) のデータの並びは、nx、ny、nz が全て正の場合、次のようになります。
ここで、\(n_x=|nx|\)、\(n_y=|ny|\)、\(n_z=|nz|\) です。 そして、例えば nx、ny が正で nz が負の場合、次のように
のように、\(k=n_z=|nz|\) となる面から逆順に並べてください。
xyzメッシュ空間分布ソースの例題
1: [ Source ]
2: s-type = 22
3: proj = neutron
4: e0 = 1.0
5: dir = all
6: mesh = xyz
7: x-type = 2
8: nx = 3
9: xmin = -10
10: xmax = 10
11: y-type = 2
12: ny = -3
13: ymin = -10
14: ymax = 10
15: z-type = 2
16: nz = -2
17: zmin = -10
18: zmax = 10
19: 1 2 3
20: 4 5 6
21: 7 8 9
22:
23: 1 0 3
24: 0 5 0
25: 7 0 9
この例題では、\(x,y,z\) 軸に関して \(-10\) cm から 10 cm の領域をもつ空間分布とし、それぞれを 3, 3, 2 に分割しています。 ただし、ny と nz は負で指定しているため、相対強度 \(I_{ijk}\) は \(j\) と \(k\) に関して逆順に並びます。 よって、例題の 19-21 行目には、\(k=2\)、すなわち [0 cm \(\le z \le\) 10 cm] の領域のデータが次のように並べられています。
となります。 また、23-25 行目には、\(k=1\)、すなわち [\(-10\) cm \(\le z \le\) 0 cm] の領域のデータが次のように並んでいます。
となります。次の図に、この強度で発生させた線源の空間分布を示します。 [t-product] において output=source として求めており、左図が [0 cm \(\le z \le\) 10 cm]、右図が [\(-10\) cm \(\le z \le\) 0 cm] の結果です。 左図では、強度 1, 2, 3, 4, 5, 6, \(\cdots\) の領域が、それぞれ \(I_{132}, I_{232}, I_{332}, I_{122}, I_{222}, I_{322}, \cdots\) と対応しています。 領域番号が増加するにつれて、統計的に線源の発生位置が増加していることがわかります。 右図では、強度 2, 4, 6, 8 の領域で線源が発生しておらず、(5.3.1) の図式において 0 とした \(I_{ijk}\) と対応しています。
図 5.3.5 上の例題の線源を [t-product] によりタリーした結果。[0 cm \(\le z \le\) 10 cm] の結果である。¶
図 5.3.6 上の例題の線源を [t-product] によりタリーした結果。[\(-10\) cm \(\le z \le\) 0 cm] の結果である。¶