1. 最近の改良点と開発体制¶
1.1. 最近の改良点¶
以下に、PHITSバージョン3.02以降の主な改良点を記載します。
バージョン3.36では,主に次の改良とバグ修正を行いました。(2026年3月31日)
PHITSのマニュアルをPDF形式からHTML形式に変更しました。将来的には、ANGELおよびDCHAINのマニュアルについてもHTML形式へ移行する予定です。その準備として、
manualフォルダ内の構造を整理し、これまでphits/dchain-sp/manualに配置していたDCHAINのマニュアルを、phits/DCHAIN-jpに移動しました。[ Light ]セクションを追加しました。シンチレーション光やチェレンコフ光の発生・輸送・境界での反射や透過を扱えます。
JENDL-5や他の高エネルギー核データライブラリ(荷電粒子ライブラリ含む)を用いた発熱計算([t-deposit]を用いた計算)を可能としました。
icrhi により指定される原子核-原子核反応断面積の計算モデルについて、Tripathiの式(従来はNASAの式と記載)およびKUROTAMAモデルに対して、それぞれ最適化したオプションを追加しました。
[Outgoing Particle Bias]機能を実装しました。反応から生じる粒子を2つに分け、片方のウェイトを断面積に応じて下げる代わり、強制的に指定の方向に散乱させ、もう片方の粒子はバイアスと無関係に散乱されます。現在はTrack Structure機能の中のラザフォード散乱だけに対応しています。
[parameter] セクションに irelax パラメータを追加し、陽子や重粒子線に起因する特性X線およびオージェ電子を模擬できるようにしました。
タリー出力をPHITS用HDF5ファイルフォーマットph5で出力するオプション ph5out を導入しました。現状、[t-deposit]、[t-wwg]タリーのみで有効です。
PHIG-3Dに、TetGen形式およびBDF形式の四面体ジオメトリ表示の高速化、大規模Lattice構造(Voxelファントムなど)の可視化対応、ならびにWebM形式での動画出力の3つの機能を追加しました。
PHITSマニュアルを活用したAIチューターを整備し、公開およびユーザー独自環境で利用可能にしました。
Fortran77形式(.f)からFortran90形式(.f90)に変換するPythonプログラムを作成し、それを使ってソースコードを全て書き換えました。その過程で、分かりにくかったソースファイル名を整理し、一部、フォルダ構造化しました。また、ユーザーが過去に作成した
usrsors.fやusrtally.fなどをFortran90形式に変更できるよう、その変換プログラムをsrc/f77_to_f90フォルダに格納しました。詳細はsrc/F77toF90/readme.txtをご参照ください。PHITSをCMakeを用いてビルドできるように整備しました。従来から提供しているmakefileおよびWindows用のプロジェクトファイルについても引き続き整備していますが、今後はCMakeを用いたビルド方法への移行を予定しています。本整備は、日本原子力研究開発機構の古高和禎博士の協力により実現することができました。
DCHAINを分散メモリ型および共有メモリ型の並列計算に対応させました。また、DCHAIN実行時のエラーメッセージを標準出力に書き出すようにしました。
新たに反応識別番号を設定し、ユーザータリーやdumpモードでどのような反応が起きたか出力できるようにしました。詳細は、 6.7.21 章 にあるDump機能で出力する粒子情報をご参照ください。
[t-track], [t-deposit], [t-point], [t-interact], [t-dpa]タリーにdumpモードを導入し、これらのタリーに寄与する個々の粒子情報(位置、方向、エネルギー、反応識別番号など)を出力可能としました。また、dumpモードに対してもヒストリカウンターによる制御が正しく動作するようにしました。
カウンター値による粒子カットオフ機能を導入しました。[parameters]セクションに ctmin(1-3) や ctmax(1-3) を設定することにより、特定の条件を満たした粒子の追跡を止めることができます。
ihistout パラメータを導入し、バッチを分けなくても計算の進行を出力できるようにしました。
[source]に新しい e-type=41,42,51,52 を導入し、multi-sourceを使わずに角度・エネルギーそれぞれに対して異なる分布を持つ線源を指定可能としました。
荷電粒子ライブラリ及び光核反応ライブラリを用いた[t-point]計算を可能としました。ただし、評価対象粒子は、引き続き中性子及び光子のみに限定されていますのでご注意ください。
ユーザー定義ミラー機能を追加しました。詳細は 5.14 章 をご参照ください。この改良は、日本原子力研究開発機構の山本和喜氏の協力により実施しました。
e-unit パラメータを導入しました。エネルギーメッシュの指定にMeV以外の単位や波長(nm等)を使用できます。現在は[t-track]、[t-cross]、[t-product]で利用可能です。
FLUKA用の入力ファイル作成支援ツールFlair [1] を用いたPHITS入力ファイル作成方法に関する講習会資料を
lecture\fluka-userに追加しました。タリー時のエネルギー単位を切り替えるオプション iMeVperU パラメータの名前を iMeVperN に変更し、そのデフォルト値を1に切り替えました。 これにより、初期設定でのイオンに対するタリー結果のエネルギー単位がMeVからMeV/n(核子あたりのエネルギー)に切り替わりましたのでご注意ください。 これは、線源とタリーセクションでのエネルギー単位の不一致を解消するための措置です。
[parameters] セクションの ides のデフォルト値を1 から 0 に変更しました。 ides は、光子のみ輸送する条件( negs = -1 )における Bremsstrahlung 光子の生成に関係し、従来の設定( ides = 1 )ではこれが生成されておりませんでした。本変更により深層透過計算で光子数が数% 程度変化します。
JAMで生成した残留核の角運動量を計算するようにしました。3GeV以上の核子によって生じる残留核のガンマ線放出やアイソマー生成が高精度化します。
残留核の励起状態を反映した核データを使用するイベントジェネレーター e-mode=3 を導入しました。
高エネルギー核データライブラリを使った際に、標的核が1H, 2H, 3H, 3He, 4Heの場合は、弾性散乱による反跳核を放出するようにしました。また、陽子-陽子(pp)散乱に対しては、 dmax(1) を指定しても核データライブラリは使わずモデルで計算するようにしました。pp散乱に対しても核データライブラリを使いたい場合は、[data max]セクションにて明示的にdmaxを指定してください。
工学上重要な陽子の7Liターゲット入射に対する9Be生成反応断面積をyieldデータに加えました。ただし、JENDL-5に格納された7Li(p,xn)反応断面積を代用しているため、7Li(p,2n)反応しきい値(約14MeV)以上では過大評価してしまう可能性があることにご注意ください。
放射化断面積の不確かさを簡便に評価する機能を追加しました。 XS/yield データに定義した不確かさ( UNC )を用いて、生成量をスケーリングするパラメータ uncfacnd を新たに導入しました。 uncfacnd = -1, 0, +1 とした計算結果を組み合わせることで、断面積不確かさの影響を効率的に評価できます。本機能により、核データの不確かさがRI生成量および放射能計算へどのように伝播するかを簡易に評価可能となりました。
[magnetic field]を[electromagnetic field]セクションに統合しました。4重極磁場や中性子向け磁場を[electromagnetic field]セクションで定義できます。また、電場マップ・磁場マップを任意の数使えます。
磁場中の電子・陽電子に対する最大飛行メッシュも他の粒子と同じく deltg で指定できるようにしました。 ただし、 deltm<deltg の場合は、過去バージョンとの整合性を取るため、引き続き deltm が最大飛行メッシュとなります。
Track Structureモデルによる粒子輸送と電場の組み合わせを可能にしました。
タリー計算における該当メッシュ判定アルゴリズムを改良し、巨大なメッシュを持つタリーに対する計算を高速化しました。
[mat name color]で size を0にすることにより、ANGELで描画するジオメトリの凡例(legend)から特定の物質を非表示にすることが可能となりました。
核医学用線量評価方法であるDose Voxel Kernel(DVK)モードを開発・導入しました。RT-PHITSと組わせて使うことを前提としており、詳細は
utility/RT-PHITS/DVKmodeをご参照ください。本開発は、フィリピン・原子力研究所(PNRI)及びマレーシア・テイラーズ大学所属のS.S.Tatu氏の協力により実施しました。ホウ素中性子補足療法に対する生物学的線量評価に有用なエクセルファイルLISMEC [2] を
utility/usranatal/smk_bnct/nucleus_doseに追加しました。本開発は、京都大学の重平崇文氏の協力により実施しました。phits.batやdchain.batなどのWindowsバッチファイルを実行した際、PowerShellが起動すると時刻読み込み関数でエラーが発生してしまうため、計算開始時刻をPHITS実行ファイルから直接出力するようにし、バッチファイルでは時刻情報を出力しないようにしました。以下のバグを修正しました。なお、最初の2項目は、version 3.35のみに発生していたバグです。
mやnで終わる元素名を質量数+元素記号形式(例:55Mn)で定義したときに起きる不具合
3 GeV以上のパイオンやケイオンの反応を考慮しない不具合
高エネルギー重イオンが核分裂した際に2次粒子エネルギーが過小評価されてしまう不具合。
宇宙線線源モードに関する3つの不具合(regパラメータを指定した際に正しく規格化されない点、1950年以前の太陽活動が正しく読み込まれていなかった点、blackholeモードでミューオンの地表面補正が効いていなかった点)
[weight window]及び[t-dchain]でtrclが無効となっていた不具合
44Tiなどの純粋な電子捕獲核において、娘核のみがβ+崩壊する場合に、proj=allの設定で陽電子が考慮されない不具合
電場を逆走した電子が電場の向きに流されずにカットオフされる不具合
ユーザー定義時間変動磁場が電子・陽電子に対して無効となっていた不具合
icntl = 1 かつ inucr=100 で特定のMT番号に対する断面積が出力できない不具合
四面体メッシュの特定の条件でLost particleが発生してしまう不具合
[t-deposit]でunit=5のときにanatallyやrestart計算がうまく動作しなかった不具合
[t-time]でoutput = allで崩壊粒がタリーされない不具合、及びoutput = decayでカットオフ粒子がタリーされてしまう不具合
[t-dchain]で物質を13個以上指定した場合に起きる不具合
INCLで2次粒子が21個以上出ない不具合
四面体体系と円柱体系を重ねて体系を作成した場合に、gshowの表示で、円柱が消えてしまう不具合
gmumulのデフォルト値がマニュアル記載(D=1)と異なっていた不具合
1 keV以下の電子が電場加速され1keVを超えた際に無限ループに陥る不具合
荷電粒子に[forced collision]を適用すると、ときどきアクセス違反が起きてしまう不具合
[t-deposit] mesh=tet, axis=tet条件で発生するsumoverの不具合
γ線脱励起過程において残留核が持つ角運動量を正しく考慮できていなかった不具合
入射粒子のエネルギーが高いと、γ線脱励起過程が遅くなる不具合
[frag data] において、標的が 1H の場合および入射粒子が重イオンの場合に発生していた不具合
バージョン3.35では,主に次の改良とバグ修正を行いました。(2025年3月28日)
JENDL-5の放射化断面積をDCHAIN及びndata形式で整備し、
dchain-sp/data及びXS/yieldフォルダにそれぞれ格納しました。また、これに伴い[t-yield]及び[t-dchain]のndataパラメータの初期値を2に変更しました。本改良は、日本原子力研究開発機構の岩本信之博士のご協力により実施しました。[t-wwg]に粒子誘導機能と低エネルギー・アンバイアス法を導入しました。また、pedestalパラメータを導入することにより、過度な粒子分割を防ぐようにしました。
[cell]セクションに#all機能を導入し、真空や空気など粒子輸送の舞台となる領域を簡単に定義できるようにしました。これに伴い、lec01やsnowmanなど、いくつかの講習会資料を修正しました。
ほぼすべてのタリーに対してsum overの値を正しく導出するようにし、その誤差を出力可能としました。
Dump線源を用いて2段階計算を行う際、ヘッダーファイルから粒子情報の種類を自動で読み込むようにしました。この項目を含む上記3項目の開発は、(株)ナイスの協力により実施しました。
PHIG-3Dでxyzメッシュのタリー結果を読込・表示できるようにしました。また、Polygon Boolean法による描画機能を導入し、メモリ使用量を削減しました(ただし、曲面が多い体形は除く)。本開発は、海上技術安全研究所の大西世紀博士の協力により実施しました。
PHITS専用化学コード(PHITS-Chem) [3] において、放射線治療で使用される様々な種類の放射線に対してG値が計算できるよう開発し、
utility/usrtally/ChemCodeに格納しました。また、計算したラジカルの挙動をPHIG-3Dを用いて描写できる機能も追加し、空間分割アルゴリズムを採用することで、従来に比べて計算時間が短縮されました。AmBe線源など \(\alpha\) 線を用いた中性子源を再現するサンプルを
sample/source/NeutronSource/Precise-modelに追加しました。RT-PHITSを核医学線量評価に応用するツールExPORT-PHITS [4] を開発し、
utility/RT-PHITSフォルダに格納しました。新しいインテルコンパイラ(ifx)に対応するようにソースコードを修正しました。また、Windowsのプロジェクトファイルを目的別(シングル版・OpenMP版・MPI版・デバッグ版)に整備してbinフォルダに格納しました。詳細は
document/Install-IntelFortran-OneAPI-en.pdfをご参照ください最新版MacのCPUがIntelからAppleシリコンに移行したことにより、Mac用実行ファイルを作成するコンパイラをifortからgfortranに変更しました。
陽子・イオン用飛跡構造解析コードITSARTを改良しました。従来の電離に加えて、ラザフォード散乱や電子的励起も考慮できるようになりました。また、従来扱えた陽子入射に加えて、イオン入射への適用性が格段に向上しています。
[t-deposit]及び[t-dpa]にmotherパラメータを導入し、ターゲット核毎のkermaやDPAを計算可能としました。これに伴い、BNCTの奨励設定や講習会資料を大幅に変更しました。
宇宙線線源モードで平面(s-type=1及び2)から線源を発生させるモードを追加しました。地表面ミューオンフラックスの角度分布(1から45度まで)及び低高度(300g/cm \(^2\) 以上)の陽子フラックス計算精度を向上させました。SPEモードでenviron=4の場合にOct. 1989イベントを正しく再現できるようにしました(従来はSep. 1989イベントを再現していました)。
EGSを用いた場合の1物質中の元素数制限(従来は20)を撤廃しました。また、Cm, Bk, Cf, Es(それぞれ原子番号96,97.98,99)の元素におけるEGSを用いた電子・陽電子の輸送が可能になりました。本改良は、日本原子力研究開発機構の古高和禎博士、及び高エネルギー加速器研究機構の波戸芳仁博士及び平山英夫博士の協力により実施しました。
[multiplier]セクションで4点(3次)ラグランジュ補間公式による内挿方法が利用可能になりました。本改良にご協力いただいた上蓑義朋博士、及び日本原子力学会放射線工学部会簡易遮蔽計算コードレビューWG各位に感謝いたします。
将来的にCADデータから変換されたデータをよりシームレスに取り扱うため、新たにHDF5形式の四面体メッシュ体系を読み込む機能を追加しました。
核反応モデルINC-ELFによる \(\alpha\) 入射反応の計算が可能となりました。本改良は,九州大学 魚住裕介准教授及び古田稔将氏の協力により実施しました。
[T-4Dtrack]タリーにおけるデフォルトの出力フォーマットをT4Dフォーマットに変更しました。また、いくつかのパラメータを追加しました。
一部のDCHAIN放射化断面積ライブラリで \((n,n')\) 反応断面積が抜けていたので、それらを追加しました。
[User Defined Interaction]の応用例(陽電子起因のミューオン対生成、ニュートリノ反応、領域ごとのエネルギーカットオフ)を追加しました。
新しいパラメータlionprdを導入し、核データを使用した中性子入射反応における2次軽イオンの発生をコントロールできるようにしました。イベントジェネレーターモードを使用しない場合に関係します。また、類似の機能を持っていたkermaパラメータを廃止しました。
再開始計算などで入力ファイルの整合性をチェックする機能のデフォルトをOFF(ireschk=1)にしました。
連続四面体形状の体系をチェックitgchkの際に、各四面体の体積がゼロでないことを確認する機能を追加しました。また、連続四面体形状の体系チェックモードitgchkの動作をOpenMP並列に対応させました。
itetra=1,2を指定した際の四面体メッシュ体系のバイナリーデータ用ファイル名を[parameters]セクションのfile(30)で自由に設定できるようにしました。
BDF形式の四面体メッシュファイルを指定する際に、拡張子付きのファイル名で指定するように修正しました。また、バイナリファイルの形式を同時に変更したので、itetra=2を指定して作ったバイナリファイルは作り直しが必要です。
mesh=tetを指定したタリーで、一部の四面体要素(四面体要素のUniverseを構成する領域に含まれる四面体)だけのタリー結果を出力するオプションを追加しました。四面体数の多い四面体メッシュ体系の一部だけの結果を得たい場合に、出力時間およびファイルサイズを節約することができます。
[T-product]タリーにprimaryパラメータを新たに導入しました。原子・核反応の結果、反応の結果一次粒子が残る場合、それをタリーするかどうか切り替えます。
[t-product]でpartにアイソマーをNa-24m(第一アイソマー)やIn-116m(第一アイソマー)、In-116n(第二アイソマー)のように指定できるようになりました。Na-24gのようにgを指定すると、アイソマーを除いた基底状態だけをタリーできます。
四面体メッシュ体系の場合に[weight window]でmesh=tetと指定することで、四面体メッシュ上のweight値を設定できるようにしました。併せて、四面体メッシュ体系の場合に[T-WWG], [T-WWBG]でmesh=tetが使えるようになりました。また、[T-WWBG]ではmesh=xyzも使えるようになりました。
TRC面(カットされた円錐面)を用いて頂点をもつ円錐を定義した場合、自動的に \(R_2\) =1.0e-5となるようにしました。
[t-dchain]の結果をanatallyで処理できるようになりました。
angelパラメータにcmapとndisを追加しました。2次元プロットのカラーマップを選択でき、また離散的なカラーバーを用いることもできます。
ParaViewの講習会資料を更新し、
lecture/advanced/paraviewフォルダに格納しました。本資料は、九州大学の藤淵俊王教授の協力により作成しました。以下のバグ修正を行いました。
核分裂核種に対するカーマファクター計算方法に関する不具合
光核反応核データを使った計算で、放出中性子のエネルギーや角度が誤った座標系で変換されているのを修正しました。仏国CEAのC'edric Jouanne博士、Louis Garnaud氏、仏国INSTNのNathalie Labonnote氏の協力で行いました。
電磁場中での電子挙動に関する不具合(無限ループに陥るバグ、磁場マップを使った際のmgfパラメータが1.0以外の場合に電子挙動が変になるバグなど)。
2次元ジオメトリ描画の際、まれに一部の体系が消えてしまうバグ(version 3.341のみで発生)。
DCHAINを使ってRI線源形式で[source]セクションを書き出す際の不具合。
1MeV/n以下の重陽子により引き起こされる核反応が起きなかった不具合。
飛跡構造解析に関するいくつかの不具合。
重陽子及び \(\alpha\) 粒子の核データライブラリを使った場合に、そのdmax値を超えるエネルギーを持つ2次粒子が生成されない不具合。
球殻線源(s-type=9)で角度分布が正しく定義できない不具合。
核異性体の核データライブラリを読み込む際の不具合。
線源をdir=-1とした場合にイベントジェネレータモードを使った際の不具合。
[t-cross]でsamepage=zとした場合の不具合。
ユーザーが自作したASCII形式のdump線源が読み込めない不具合。
PHITS-PadやRT-PHITSに関するいくつかの不具合。
[T-Dchain]タリーのmesh=tetで、[Volume]セクションの定義 が存在しない入力ファイルの場合に、誤ってフラックスの値を体積で割った数値のDchain入力ファイルを作成してしまう不具合を修正しました。
NRFの断面積計算に単位や計算式の間違いがあったのを修正しました。 QSTの静間俊行上席研究員の協力で行いました。
Matsuya et al., Phys. Chem. Chem. Phys. (2025). DOI: 10.1039/d4cp04216f
Sato et al., EJNMMI Physics (2025). DOI: 10.1186/s40658-025-00743-6
バージョン3.34では,主に次の改良とバグ修正を行いました。(2024年3月26日)
Windows用インストーラを更新しました。詳細は 2.1 章 をご参照ください。 また、これに伴い32bit版のWindowsのサポートを終了しました。
JENDL-5の自動設定ファイルを作成してそのインストーラを
phits/XS/jendl5フォルダに格納しました。この項目を含む上記2項目は、アドバンスソフト株式会社のご協力により実施しました。[material]セクションで天然元素を指定した場合に展開する安定同位体を指定するファイル
natural/abundance/20c.dat(JENDL-5用)及びnatural/abundance/50c.dat(JENDL-4用)をdataフォルダに追加しました。これらのファイルは、アドレスファイル(xsdir.jnd)の最初に書かれた中性子ライブラリによって使い分けられます。また、xsdir.jndに格納された各安定同位体の質量テーブルを更新しました。本改良は、日本原子力機構 核データ研究グループの岩本信之博士のご協力により実施しました。meta-stable核種に対する中性子ライブラリを読み込めるようにしました(ただしJENDL-5を用いた場合のみ)
最初のセクションの前に$DBG=1と書くことにより、メモリ違反や未初期化変数のチェックを行うデバッグモードでの計算を可能としました。
拡張された統計指標出力機能を実装しました。従来の統計誤差に加えて、タリー結果に関する分散の分散(VOV: variance of variance)や性能指数(FOM: figure of merit)、確率密度分布(PDF: probability density function)といった統計指標を出力させます。Version 3.34では、[t-track]と[t-point]のタリー結果に対して使用可能です。詳細は、6.10 章 をご覧ください。本開発は、原子力規制庁から日本原子力研究開発機構への「令和5年度原子力発電施設等安全技術対策委託費(PHITSコードに係る検証作業及び統計指標確認機能の開発)事業」による成果です。
水の放射線分解で生じるラジカルの挙動をシミュレーションするPHITS-Chemコードをパッケージに加えました。本コードは[track structure]セクションと組み合わせることで利用可能です(現在は電子線のみの対応です)。詳細は、
utility/usrtally/ChemCodeをご参照ください。任意物質に対する電子飛跡構造解析モードETSART [5] を導入しました。
ヒストリーカウンタを使って特定領域の統計誤差を小さくするように調整された[weight window]を自動で作成する粒子誘導機能を[t-wwg]に導入しました。詳細は、
phits/lecture/advanced/weightBをご参照ください。[weight window]及び[t-wwg]のxyzメッシュ最小・最大値が整数で定義された際に自動で微調整するパラメータdeltxyzを導入しました。
荷電粒子に対するadjointモードを導入しました。詳細は
phits/utility/adjoint/chargedフォルダをご参照ください。PHITS入力ファイル作成専用エディタ(PHITS-Pad)の \(\beta\) 版を組み込みました。詳細は
phits/phitspad/manualフォルダにあるマニュアルをご参照ください。本開発は,原子力機構・システム計算科学センター・スーパーコンピュータ利用に係るプログラミング支援作業の一環として坂本健作氏、伊巻正氏の協力により実施しました。[T-4Dtrack]タリーを導入しました。このタリーで出力された粒子の飛跡ファイルをPHIG-3Dの
Particle tracksタブで読み込むことで、飛跡の静止画または動画を作成できます。[User Defined Interaction]セクションを導入し、ユーザーが比較的簡単に独自の相互作用をPHITSに組み込めるようになりました。
[User Defined Particle]セクションを導入し、ユーザーが比較的簡単に独自の粒子をPHITSに組み込めるようになりました。この機能を用いることで、既存の粒子の性質(寿命や崩壊パターンなど)を変更することも可能です。
タリーのrshowオプションがmesh=tetでも利用できるようになりました。
ユーザー定義定数c \(i\) として定義した数値をfile(6)(D=phits.out)に出力するオプションを導入しました。[paraemters]においてncvaloutにより指定した回数だけ出力します。また、c999まで定義できるように拡張しました。
[t-cross]のoutputパラメータをa-typeやe-typeの有無から自動で判定するようにしました。
[t-interact]を用いて飛跡構造解析モードにおける反応数を計算する際の 反応カテゴリ(outputパラメータ)を整理しました。
荷電粒子ライブラリを用いた場合や、ターゲット内でエネルギーが変化する厚い ターゲットに対しても[forced collisions]を適用可能としました。
multiplierサブセクションで使用したmultiplierの数値を [multiplier]セクションの形式で出力する新しいパラメータmtinfo を導入しました。
荷電粒子ライブラリや高エネルギー中性子ライブラリを用いた場合でもMT番号 1-3(全反応断面積、弾性散乱断面積、非弾性散乱断面積)を multiplierサブセクションで利用できるようにしました。
断面積出力モード(icntl=1 & inucr=100)を用いて multiplierサブセクションで定義可能な全てのMT番号(負値含む)に対す るデータを出力可能としました。 また[libout]にepsoutパラメータを導入し、出力した断面積データの画像 ファイルを生成できるようにしました。 この項目を含む上記4項目の改良は、RISTの古立直也博士のご協力により実施しました。
D-T反応に対する[frag data]のサンプル入力ファイルを
phits/sample/fragdata/d-Tに追加しました。 本データを利用した成果を公表する際は論文 [6] を引用してください。EPSファイルで軸数値を表記する際、10進数型と指数型を指定するANGELパラメー タ(xdec, xexp, ydec, yexp)を導入しました。
以下のバグ修正を行いました。 なお、先頭の4項目はversion 3.31(もしくは3.33)以降に限定して発生していた不具合です。
[t-deposit]、unit=0、factor \(<0\) の場合に正しく規格化さ れない不具合。
RI線源でN-13, O-15, F-18を指定してproj=allとした場合に陽電子と消滅 \(\gamma\) 線が両方考慮されてしまう不具合。
インプットファイルの同じ行に2つ以上の文字列変数が使えない不具合。
KURBUCモードが動作しない不具合。
[t-point]でaxis=tとした場合の不具合。
ITSARTを使った場合に[t-interact]が正しく動作しない不具合。
[t-product]でEGSや飛跡構造解析モードで電子散乱が起きた場合に、生成 粒子として電子をカウントしてしまう不具合。
電子の飛跡が磁場領域を透過した後に多少ずれてしまう不具合。
四面体メッシュ体系で反射境界が動作しない不具合。
Hirata et al., Development of an electron track-structure mode for arbitrary semiconductor materials in PHITS, Jpn. J. Appl. Phys. 62, 106001 (2023).
Nishitani, M. Ishikawa, M.-S. Cheon, S.-H. Hong, R. Rodionov, S. di Sarra, V. Krasilnikov, D. Gin; B. Coriton, "Neutronic simulations of in-vessel neutron calibrations for ITER neutron diagnostics by using simplified ITER model", J. Fusion Eng. Des. DOI: 10.1016/j.fusengdes.2023.113548
バージョン3.33では,主に次の改良とバグ修正を行いました。(2023年9月1日)
高エネルギー核データとして格納していたJENDL-4.0/HE(陽子・中性子)と JENDL/DEU-2020(重陽子)をJENDL-5 [7] に入れ替えました。 ファイルサイズの観点から、中性子及び陽子に対しては一部の核種しか含まれて おらず、またJENDL-4.0/HEやJENDL/DEU-2020はパッケージから削除されているの でご注意ください。 これに伴い、初期設定で利用する高エネルギー核データライブラリ (libパラメータ)は、光核反応や \(\alpha\) 粒子反応も含めて全てJENDL-5 に統一しました。 パッケージに含まれる核データライブラリの種類やデータの追加方法に関しては、 13.3 章 をご参照ください。 本入れ替えに関しては、日本原子力研究開発機構 炉物理・熱流動研究グループ の今野力博士と多田健一博士、及び核データ研究グループの中山梓介博士にご 協力いただきました。
JENDL-5の一部導入に伴い、炭素も天然元素組成比に展開するようにしました。 従来は、JENDL-4が天然炭素として断面積を評価していたため、炭素のみ天然元 素組成比で展開していませんでした。
タリーのfactorパラメータを負値にすると、結果のうちの最大値が factorの絶対値と同じになるよう規格化する機能を加えました。
[t-deposit2]で検出器の分解能を考慮する機能を追加しました。
文字列変数を使った入力ファイルを読み込めるようにPHIG-3Dを改良しました。 また、セル毎に透明度を設定できるようにしました。 本改良は、海上技術安全研究所の大西世紀博士の協力により実施しました。
PHITSをインストールするフォルダ名(環境変数PHITSPATHもしくは file(1)パラメータ)の最大文字数を約170に変更しました。
RI線源機能で消滅光子を出さないオプション(iannih=1)をデフォルトと しました。 これは、proj=allのときに陽電子の消滅による \(\gamma\) 線と消滅光子が二 重カウントされていたためです。
[t-dchain]が定義されている場合は強制的にjmout=1とするように 変更しました。
密度が1 g/cm \(^3\) 以下の場合に、角度分散やエネルギー分散を考慮した場合の最 大ステップ長deltcを密度と連動させないようにしました。 これにより、空気など気体中での分散の幅が以前のversionと比べて少し小さく なります。
飛跡構造解析コードKURBUCが動作している間、核反応を起こさないよう改定しました。 元々のKURBUCが計算する飛程などを厳密に再現することができます。
以下のバグ修正を行いました。 なお、先頭の2項目を除いて、全てversion 3.31以降に限定して発生していた不 具合です。
[t-cross]において2つ以上のmultiplierサブセクションが定義され た場合に再開始計算で発生する不具合
transformを利用した四面体メッシュ体系で四面体メッシュ線源機能 (s-type=24)を使った場合に線源位置が異常となる不具合
phits.outの計算時間が2倍で表示されてしまう不具合マクロボディで特定の面を使った場合( 表 5.5.4 の機能) に発生したメモリ違反
xyzメッシュ線源(s-type=22)でnx, ny, nzに負値を用いた場合に発 生したメモリ違反
RI中性子源で娘核も中性子を発生する場合に生じていた不具合
KURBUCモードで発生したメモリ違反
DCHAIN3.31でjmode=-1とした場合の不具合
複数のマルチソースで異なるregパラメータを指定した場合に起きる不具合
繰り返し形状(lattice)で非常に大きなメッシュ数(一次元の指定が10000を越 す)の場合にlost particleが発生するバグを修正しました。 併せて、四面体メッシュ形状でlost particleが稀に発生するバグを修正しました。
epsファイルの2ページ目以降で点線が表示されなくなるバグを修正しました。
Iwamoto O, Iwamoto N, Kunieda S, et al. Japanese evaluated nuclear data library version 5: JENDL-5. J Nucl Sci Technol. 2023;60(1):1-60. }
Version 3.32では、以下のバグを修正しました。なお、最初の4項目はVersion 3.31特有のバグです。(2023年5月16日)
RI線源を使って中性子を発生させた際、エネルギースペクトルが離散的になってしまう不具合を修正。
[surface]や[cell]セクションでinflコマンドを使用した際 に発生していたバグを修正。
[t-cross]でaxis=tとした際に発生していたバグを修正。
[transform]を多用した場合に稀に発生していたバグを修正。
dmax(1)が20~MeV以下に設定された場合に発生していたバグを修正。
重陽子・ \(\alpha\) 粒子に対するライブラリのdmaxと入射エネルギーが完全 に一致していた場合に発生していたバグを修正。
メタステーブル核種に対する中性子核データライブラリ読み込み不具合を修正。
Windows版でCPU timeが24時間(86400秒)以上計測されない不具合を修正。
バージョン3.31では,主に次の改良とバグ修正を行いました。(2023年4月7日)
ガンマ崩壊モデルEBITEM を改良し、EBITEM Ver.2として完成しました。 中性子捕獲反応から生じるガンマ線をEGAF(Evaluated Gamma Activation File) によって計算する他、内部転換反応から生じる原子脱励起反応も計算するようにしました。 igamma \(\ge\) 2 にしていれば、特に操作を必要とせず、自動的にVer.2を 使用します。
ユーザー定義文字列を利用可能としました。詳細は 4.5 章 をご参照ください。
タリーの画像出力で同じページに表示するデータをコントロールするパラメータ samepageを導入しました。 詳細は 6.7.3 章 をご参照ください。 この項目を含む上記2項目の開発は、(株)ナイスの協力により実施しました。
断面積出力モード(icntl=1)で核データライブラリに含まれる情報を直接 出力する機能(inucr=100)を導入しました。 詳細は、
phits/sample/icntl1フォルダをご参照ください。RI線源機能(e-type=28,29)を自発核分裂中性子源に適用可能としました。
荷電粒子の核反応断面積の最大値をメモリに格納することにより計算を高速化し ました。 この項目を含む上記3項目の改良は、RISTの古立直也博士のご協力により実施しました。
[t-sed]タリーに新しいモデルを導入し、PHITSに組み込まれた飛跡構造解 析モデルに基づいてマイクロドジメトリ量を計算可能としました。
ユーザー定義モデル(PHITS-UDM)を開発しました。 ユーザー独自の相互作用と生成粒子を定義することが可能となります。 詳細は、https://github.com/sakaki-y/PHITS-UDM をご参照下さい。
連続四面体形状として許されない四面体同士の交差の有無をチェックするオプショ ンitgchkを導入しました。
anatallyで異なる種類のタリー結果を組み合わせて解析可能となりました。
[t-product]で核データによる反応によって生成された粒子をタリーでき るようになりました。 上記2つの開発は,原子力機構・システム計算科学センター・スーパーコンピュー タ利用に係るプログラミング支援作業の一環として坂本健作氏、三浦孝充氏の協 力により実施しました。
電磁場を抜けた後も電子の挙動が電磁場の影響を受けてしまうバグを修正しました。 このバグは、version3.25以降、発生していました。
同じ核種に対してJENDL4と他の核データ(JENDL-4.0/HEを除く)を同時に使った 場合に発生していたバグを修正しました。
[t-point]でタリーする際に、標的核の熱運動が適切に計算されないバグ を修正しました。 熱中性子による散乱がタリー結果に寄与する場合に影響し、線量計算のようにエ ネルギー積分した量をタリーした時に最大で20%程度ずれた結果を出していまし た。
バージョン3.30では,主に次の改良とバグ修正を行いました。(2023年1月10日)
negs パラメータに新たなオプションを導入し、negs=2とした場合 は、電子、陽電子、光子の上限エネルギーdmax(12), dmax(13), dmax(14)が自動で10~TeVに設定されるようにしました。
イベントジェネレータモードを使用した場合、中性子捕獲反応から生じる一個目 のガンマ線の計算にEGAF(Evaluated Gamma Activation File)を使うようにしま した。 従来は原子番号が32(Ge)までの核に評価済みデータを、それ以外の核は理論モデ ルEBITEMで計算していました。 この改良により、32(Ge)までの核に加えて、原子番号33(As)から83(Bi)までの天 然存在核種全てと、U-235、U-238の中性子捕獲反応にも評価済みデータを使用す ることで、より正確な計算が可能になりました
[t-cross]及び[t-product]でLETの関数として結果を出力するオプ ションを追加しました。 本開発は,原子力機構・システム計算科学センター・スーパーコンピュータ利用 に係るプログラミング支援作業の一環として坂本健作氏、三浦孝充氏の協力によ り実施しました。
DCHAINで出力する線量の単位をidosunitで調整する際、その変換係数が変 更されました。
ITSARTの電離・励起断面積計算方法を変更し、阻止能がATIMAの結果とほぼ一致 するように改良しました。
断面積出力モード(icntl=1)に、電子を除く荷電粒子の物質中での阻止能 を出力する新たなオプション(inucr=16)、及び任意かつ複数のエネルギー に対して結果を出力する機能を追加しました。
これまで静的に確保していた幾何学形状や線源情報メモリを動的に確保するよう に修正しました。 これにより、複雑な体系などメモリ消費量の多い計算をする際、mdasを増 やして再コンパイルする必要がなくなりました。 本改良は、RISTの室伏昭氏及び古立直也博士の協力により実施しました。
国際放射線防護委員会(ICRP)より許諾を受け、ボクセル型及びメッシュ型ICRP 標準成人男女人体模型のサンプル入力ファイルを
sample/icrpフォル ダに追加しました。 ボクセル型の入力ファイルは原子力機構の遠藤章博士、メッシュ型の入力ファイ ルは韓国Hanyang大学のChan Hyeong Kim博士及びBangho Shin氏の監修により作 成しました。 これらの人体模型を利用した成果を発表する際は、それぞれICRP publication 110及び145を引用してください。PHIG-3Dでジオメトリエラー(2重定義、未定義領域)を検出する機能を導入しま した。 本開発は、海上技術安全研究所の大西世紀博士の協力により実施しました。
タリーの出力ファイルを対数表示にした場合に、縦軸が20桁を超えるような時で も適切にepsファイルを作成できるようにANGELを改良しました。 また、これに伴いANGELの実行ファイルも更新しました。
CAD体系を連続四面体形状に変換してPHITSに組み込む手順をまとめた資料を作成 し、
utility/CADimportフォルダに格納しました。中性子輸送に対して[t-point]を使った場合に発生していた2つのバグを修 正しました。 バグの発生条件は、放出角度分布が非等方的な \(\gamma\) 線(例えば炭素標的から の4.4~MeV \(\gamma\) 線)をタリーした場合と、熱中性子以外の中性子が非弾性散 乱を起こした時に発生する2次中性子をタリーした場合です。 前者は、該当する \(\gamma\) 線の強度を数桁大きく評価していました。 後者は、実効線量の計算のようにエネルギーに関して積分した量をタリーした時 はほとんど影響ありません(約1%)が、エネルギー分布を見ると違いが露わに なります。
icxnp=1とした場合に1~GeV以上の \(n\) - \(n\) 及び \(n\) - \(p\) 弾性散乱断面積が正 しく計算されない不具合を修正しました。 このバグはversion 3.25から生じていました。
四面体メッシュ体系のgshowによる体系表示のバグを修正した。
バージョン3.29では,主に次の改良とバグ修正を行いました。(2022年9月12日)
宇宙線線源モードで地表面における1~TeV以上のミューオンの角度分布を改良し ました。
電子飛跡構造解析モードで2次電子(オージェ電子含む)のエネルギーサンプリ ング手法を改良しました。
RT-PHITSに新たな機能として、重粒子線治療の治療計画データ(RT-Plan)を読み込んで線量評価を行う機能を追加しました。また、独自のGUIを開発し、直感的な操作による容易な設定や、視覚的な照射体系および患者体系の確認、そして線量分布の評価が可能になりました。詳細は
phits/utility/RTphitsをご参照ください。PHIG-3Dに2重定義領域と未定義領域を表示する機能を追加しました。
タリーのpartを指定する際に、粒子名の前に負符号を付けて指定すること で、全体から指定された粒子の寄与を除いた結果を出力できるようになりました。
OneAPIのIntel Fortran Complierの無償提供が開始されましたので、そのダウン ロード方法やそれを使ったPHITSの再コンパイル方法などをまとめた資料 (Install-IntelFortran-OneAPI-en.pdf)を作成してdocumentフォルダに格納しま した。 また、計算速度の観点などから、今後はPHITSの奨励コンパイラはIntel Fortran のみとし、gfortranはサポート対象外とします。
粒子ウェイトを変化させながらヒストリー毎の情報を引き出すタリー ([t-deposit] with output=deposit, [t-deposit2], and [t-interact] with MorP=Prob)を使った場合のバグを修正しました。 [t-deposit]と[t-deposit2]に関しては、誤差のみに影響を与え、 タリー結果そのものは問題ありません。 一方、[t-interact]の場合は、誤差とタリー結果の両方に影響を与えてい ましたのでご注意ください。
Windows版OpenMPでdump線源を作成した場合に稀に発生する不具合を修正しました。 この不具合はインテルコンパイラのバグに起因し、計算が途中で止まらない限り、計算結果に影響はありません。
RI線源機能で \(\alpha\) 崩壊核種に対してpart=allとした場合の不具合を修 正しました。
四面体メッシュ体系でgshowによる体系描画(2次元および3次元)をする 際にエラーが起きるバグを修正しました。
バージョン3.28では,主に次の改良とバグ修正を行いました。(2022年5月9日)
楕円環体及び円環体に対して[transform]を有効としました。
水標的限定ながら、任意物質飛跡構造計算モデルISTART使用時に分子的励起を考 慮できるようになりました。
任意物質飛跡構造計算モデルISTARTにおいて、ラザフォード散乱をトーマスフェ ルミモデルで計算することで、散乱角度カットオフの指定をなくしました。 従来、散乱角度は[parameters]セクションのパラメータruth_min (デフォルトは0.01 radian)でカットオフしていましたが、軌道電子によるス クリーニングを考慮するため、今後は自動でカットオフされます。
新フォーマットの熱中性子散乱則 \(S(\alpha,\beta)\) が読み込めないバグを修正 しました。
PHITS3.27から発生していた[t-yield]のバグ(MPI版、アイソマー生成計 算、並びにaxis=chart及びaxis=dchain以外が正しく動作しない問 題)を修正しました。
PHITS3.27から発生していたDCHAIN-PHITSで核分裂収率が正しく読み込めないバ グを修正しました。
[t-deposit]と飛跡構造解析モードを組み合わせると起こるバグ(エネル ギー付与が正しく計算されない、イオンの飛程が伸びてしまう)を修正。
Anatallyモードに関する様々なバグを修正。
バージョン3.27では,主に次の改良とバグ修正を行いました。(2022年3月22日)
中性K中間子がK-long(\(K^0_L\))またはK-short(\(K^0_S\))として崩壊するようにな りました。
任意物質向け飛跡構造解析モードITSを改良し、ITSART(Ion Track Structure calculation model for Arbitrary Radiation and Targets)に改称しました。 Auger電子生成と、原子脱励起によるX線生成を考慮できるようになりました。 また、100倍程度計算速度を向上しました。 それと、厚いターゲット中で粒子の輸送順序を変えることで、粒子バンクのオー バーフローを防ぎます。 [track structure]セクションで、mID を \(-1\) にしたセルに適用さ れます。
光核反応に対するACEフォーマット核データライブラリー読み込み機能を作成しま した。 また、その上限エネルギーを指定するパラメータdpnmaxを [parameters]セクションに追加しました。 この開発は、(株)ナイスの協力により実施しました。
核データライブラリーの有無及びその上限エネルギーをアドレスファイル (
xsdir)から自動で判定する機能を導入しました。 また、デフォルトで利用する核データライブラリーの拡張子を指定するパラメータ lib(i)(iは粒子番号)を[parameters]セクションに追加しました。 これにより、[data max]セクションで個々の核種のライブラリー上限エネル ギーをユーザーが指定する必要がなくなり、JENDL-4.0/HEなどの高エネルギー核 データライブラリーを簡単に利用可能となりました。高エネルギー核データ利用時にe-mode=1もしくは2とすると、全断面積の みライブラリーから読み込み、2次粒子の情報は核反応モデルを用いて決定する新 たな高エネルギー核データ用イベントジェネレータモードを開発しました。
[t-yield]のaxis=chartもしくはdchain及び[t-dchain] において、生成される核種数の上限を指定するパラメータmxnucleiを導入 し、そのデフォルト値を3000としました。 従来は、メタステーブルを含む核図表上の全ての核種(136*236*3=96288)の生 成を想定していたので、この改良により[t-yield]や[t-dchain]を 使った計算のメモリ使用量が大幅に削減されました。
全てのtallyでpartを6個以上指定可能としました。 ただし、tally以外のセクションでは6個が上限ですのでご注意ください。 この項目を含む上記5項目の改良は、RIST の古立直也博士のご協力により実施し ました。
熱中性子散乱則 \(S(\alpha,\beta)\) に関する取り扱い方法を改良し、連続エネル ギー熱散乱則ライブラリー(continuous energy thermal scattering library)、 複合弾性熱散乱則ライブラリー(mixed elastic thermal scattering library)、 及びナノダイアモンドなど微少角中性子散乱(SANS)モデルを含むライブラリーに 対応させました。 本改良は、European Spallation Source (ESS)のJos'{e} Ignacio Marquez Damian博士にご協力いただきました。 詳細は、文献 [8] やホームページ [9] をご参照下さい。
宇宙線線源モードに低地球軌道(Low Earth Orbit, LEO)モードを追加しました。 また、特定の天頂核に対する大気圏内宇宙線スペクトルを任意の方向に発生させ る機能を追加しました。
[transform]セクションに新しいオプションM= \(\pm\) 3を追加しました。
icntl=1のときにiMeVperUを有効にしてMeV/n単位での出力を可能と しました
[t-sed]でAuger電子によるピークを考慮しないモードを追加しました。
s-type=17(dumpソース)で方向ベクトルに関する情報がなかった場合に dirなどにより方向を指定できるようにしました。
特殊なタリーを除くほぼ全てのタリーに対してanatally機能を追加しました。 未対応なものは[t-cross]のmesh=r-z, [t-adjoint], [t-deposit2], [t-heat], [t-dchain], [t-wwg], [t-wwbg], [t-volume], [t-userdefined], [t-gshow], [t-rshow], [t-3dshow]です。 本開発は,原子力機構・システム計算科学センター・スーパーコンピュータ利用 に係るプログラミング支援作業の一環としてRISTの三浦孝充氏の協力により実施 しました。
コンプトン散乱におけるドップラー効果を考慮可能な物質数の制限を撤廃し、 iprofr=1(デフォルト)で動作するようにしました。
ACEフォーマット形式での重陽子の核データライブラリーJENDL/DEU-2020をXSフォ ルダに追加しました。 また、これに伴いFragData形式での重陽子ライブラリーは削除しました。 本改良は、日本原子力研究開発機構核データ研究グループの中山梓介博士にご協 力いただきました。 当該ファイルを使用した成果を公開する際は論文 [10] を引用してください。
サンプルフォルダ(
phits/sample)を拡充しました。 具体的には、様々な中性子源や宇宙線源、fragdataを使ったd-D反応を再現する 例題を追加しました。 なお、d-D反応に対するfragdataを利用した成果を公開する際は論文 [11] を引用してください。[Source]のRI線源機能で、proj=allと設定すると放射性核種が放出 可能な放射線 種( \(\alpha\) 線、 \(\beta\) 線、 \(\gamma\) 線)全てが線源となる機能 を追加しました。 (ただし、自発核分裂から放出される中性子は含まれませんのでご注意ください。) 本開発は,原子力機構・システム計算科学センター・スーパーコンピュータ利用 に係るプログラミング支援作業の一環としてRISTの三浦孝充氏の協力により実施 しました。
[counter]の動作契機としてndataを追加しました。 [t-yield]や[t-dchain]においてndata=2,3とした場合に、 この[counter]の設定を加えることで、生成量を2重カウントしないように なります。
以下のバグを修正しました。
[t-yield]でaxis=xyのときに再開始計算やsumtallyが動作しない不 具合を修正しました。 また、ndata=3かつe-mode=0の場合に発生していた不具合を修正しました。
座標変換([transform])を数多く使った際に稀に発生するジオメトリエラーを修正しました。
負パイオンが停止したときにnpidk=0(デフォルト)としても吸収反応が 起きない不具合を修正しました。 このバグは、version 3.13で1~keVに引き下げた負パイオンのカットオフエネル ギー(emin(5))に起因していたため、そのデフォルト値を1~MeVに戻しまし た。
大気圏内の宇宙線線源モードで、ブラックホールモードの中性子と地表面モード のミューオンの角度分布がオリジナルモデル(PARMA)と異なっていたバグを修 正しました。
PHITS2.85から発生していた[elastic option]のバグを修正しました。
PHIG-3Dの不具合をいくつか修正しました。
電子の飛跡構造解析モードを微修正しました。 具体的には、100~keV以上の断面積データを変更したため、高エネルギー領域に おける電離・励起イベント数が従来と結果が異なりますのでご注意ください。
カットオフエネルギーに近い陽電子が反応してカットオフ以下のエネルギー になった場合に消滅 \(\gamma\) 線を放出しないバグを修正しました。
J.I. Marquez Damian, D. DiJulio, V. Santoro, L. Zanini, G. Muhrer. Improvements in thermal neutron scattering data sampling in PHITS ,, UCANS9 Meeting, Riken, Japan (2022).
Nakayama, O. Iwamoto, Y. Watanabe, and K. Ogata, JENDL/DEU-2020: deuteron nuclear data library for design studies of accelerator-based neutron sources, J. Nucl. Sci. Technol., 805-821 (2021). DOI: 10.1080/00223131.2020.1870010
T.Nishitani, S. Yoshihashi, K. Ogawa, M. Miwa, S. Matsuyama, A. Uritani, "Neutron yield calculation of thin and thick d-D targets by using PHITS with frag data table", J. Nucl. Sci. Technol. DOI: 10.1080/00223131.2021.1981475
バージョン3.26では,主に次の改良とバグ修正を行いました。(2021年9月1日)
重陽子及び \(\alpha\) 粒子に対するACEフォーマット核データライブラリー読み込み 機能を作成しました。 ただし、[data max]機能にはまだ対応しておりませんので、重陽子及び \(\alpha\) 粒子に対するライブラリーを使う場合は、入力ファイルで使う全ての核種 に対してライブラリーを準備する必要があります。 ライブラリーは、JENDL [12] やTENDL [13] のホームページなどからダウンロード可能です。 本改良は、株式会社先端力学シミュレーション研究所の協力により実施しました。
Version 3.25のみで発生していたメモリ関連の不具合(Insufficient virtual memoryというエラーが出て計算が止まる)を修正しました。 また、必要に応じて確保するメモリ領域をコントロールするパラメーター xsmemoryを[parameters]セクションに導入しました。
ユーザー定義タリーを用いたDNA損傷計算モード (
phits/utility/usrtally/DNAdamage)で複雑な二重鎖切断(Complex DSB)を計算可能としました。任意物質向け飛跡構造解析モードを改良し、ラザフォード散乱を考慮できるようにしました。 [track structure]セクションで、mIDを-1にしたセルに適用され ます。
SCINFULモードで検出器から突き抜ける陽子の扱いを変更しました。
dumpソースを使った計算がOpenMP版で動作しない不具合を修正しました。
[t-DPA]セクションにおいて、arc-DPAの計算方法及び出力単位を修正しました。
anatallyモードで不要な配列数チェックを行ってしまうバグを修正しました。
宇宙線線源モードがMPI版で正しく動作しない不具合を修正しました。
PHIG-3Dに関するいくつかのバグを修正しました。
バージョン3.25では,主に次の改良とバグ修正を行いました。(2021年7月9日)
NVIDIA TOOL KIT(旧PGIコンパイラ)に対応しました。 NVIDIA TOOL KITを使ってコンパイルしたい場合は、
makefileで ENVFLAGS=LinNVIDIAとしてください。 なお、動作確認はNVIDIA TOOL KIT 20.9でのみ行っており、それ以外のversion では正しく動作しない可能性があることご了承ください。 本改良は、量子科学技術研究開発機構高崎量子応用研究所の山口充孝博士及び日 本ヒューレット・パッカード株式会社の白井信裕氏の協力により実施しました。核データを格納するメモリを静的から動的メモリに変更し、mdasパラメー タを増やすことなく巨大な核データを読み込み可能としました。 本改良は、株式会社先端力学シミュレーション研究所の協力により実施しました。
DCHAIN-PHITSを改良し、核分裂生成収率データを読み込めるようにしました。 また、これに伴い、核分裂生成収率データを
dchain-sp/dataフォル ダに追加しました。 さらに、最大崩壊連鎖長を調整するパラメータilchainを導入しました。 詳細はdchain-sp/manualにあるマニュアルをご参照ください。1~GeV以下の中性子・水素散乱断面積を選択するオプションicxnpを導入し、 デフォルトでJENDL/HE-2007に格納された値を使うように変更しました。 本改良は、原子力機構 放射線挙動解析研究グループの佐藤大樹博士の協力によ り実施しました。
任意物質・任意イオンに対して使える汎用飛跡構造解析モードを開発しました。 [track structure]セクションで、mIDを \(-1\) にしたセルに適用され ます。 純物質やその混合物だけでなく、一部の化合物は[material]セクションで chem=CO2等と指定することで、その化学結合を考慮した計算ができます。
[t-cross]に新たなoutputオプションa-fluxとoa-flux を追加し、ある面を横断する粒子フラックスの角度分布を出力可能としました。
AnatallyをOpenMP並列計算に対応させました。
[t-yield]及び[t-dchain]を使った場合の計算時間を劇的に短縮し ました。 場合によっては、計算時間が1/10程度に短くなる可能性があります。
xsdirで1行あたりに読み込める最大文字数を80文字から130文字に変 更しました。PHITSに格納されている22核種の評価済み高エネルギー核データライブラリーJENDL-4.0/HEを、日本原子力研究開発機構 炉物理標準コード研究グループから正式にリリースされたファイルに差し替えました。また、 \(^6\) Li \(^7\) Li の陽子データを新たに追加しました。詳細は 13.3 章 をご参照ください。ファイルの作成、及びファイル読み込みに関連するPHITSの修正は、炉物理標準コード研究グループの今野力博士にご協力いただきました。
JENDL-4.0/HEのLiに対する陽子核データ読込バグを修正しました。 これにより、加速器中性子源などで用いられるLi \((p,n)\) 反応が正しくPHITSで再 現できるようになりました。
xyzメッシュの[weight window]を使った場合のバグを修正しました。 空間的なメッシュ幅が大きすぎると(粗すぎると)、幅を十分小さくしたときの 結果と比べて粒子フルエンスが大きくなる場合がありました。
ウェイトが1以外の粒子が真空中で発生した場合に[importance]がうまく 機能しない不具合を修正しました。
rppなどのマクロボディを回転した際に、面番号の定義順に依存してまれ に二重定義領域が発生してしまうバグを修正しました。
PHIG-3Dに関して、transformの回転方向が逆になるなど、いくつかのバグを修正 しました。
バージョン3.24では,主に次の改良とバグ修正を行いました。(2021年3月12日)
[t-dchain]のxyzメッシュ機能を使ったPHITS \(\to\) DCHAIN-PHITS \(\to\) PHITS接続計算による誘導放射能被ばく線量計算を可能としました。 詳細は、
phits/dchain-sp/sample/3-step\_dose\_xyzをご参照ください。 本開発は,原子力機構・システム計算科学センター・スーパーコンピュータ利用 に係るプログラミング支援作業の一環としてRISTの三浦孝充氏の協力により実施 しました。あるヒストリー中に発生する全粒子のカウンター値の最大値を使ってタリーに制 限を掛けるヒストリーカウンター機能を導入しました。 この機能を使えば、特定のイベントが発生した場合に線源発生まで遡ってタリー することが可能となります。 詳細は、
phits/sample/misc/history/counterフォルダをご参照ください。 本改良は、RISTの古立直也博士のご協力により実施しました。各バッチの計算結果を独立に集計して出力する機能(itall=4)を導入し、 バッチ毎に発生させる線源をコントロールする機能([source]の ibatchパラメータ)を導入しました。 これらの機能を組み合わせれば、一度のPHITS実行で独立した複数の線源による タリー結果を得ることができ、線源条件のみを変更して多数の計算が必要な場合 にその計算時間を短縮することが可能となります。 本改良は、RISTの古立直也博士のご協力により実施しました。
エラーIDの代わりに、エラーが発生したソースコードのファイル名・サブルーチ ン名・行番号を出力する機能を導入しました。 この機能は、[parameters]でierrout=1とすることにより有効とな ります。 本開発は,原子力機構・システム計算科学センター・スーパーコンピュータ利用 に係るプログラミング支援作業の一環として伊巻正氏の協力により実施しました。
multiplierサブセクションでパラメータや数式を使えるようにしました。 ただし、括弧を使った数式は利用できません。
ユーザー定義anatallyのサンプルとして、線量平均LETを計算するモードと、標 的核医学治療の生物学的線量を計算するモードを
phits/utility/usranatalフォルダに追加しました。JENDL Deuteron Reaction Data File 2020 (JENDL/DEU-2020) [14] の[frag data]ファイルを
phits/XS/fragdataに追加しました。このデータファイルを使用することにより、 \(^{6,7}\) Li, \(^9\) Be, \(^{12,13}\) C 標的における重陽子入射反応の放出粒子を精度良く模擬できるようになります。本データファイル作成に関しては、日本原子力研究開発機構 核データ研究グループの中山梓介博士にご協力いただきました。当該ファイルを使用した成果を公開する際は論文 [15] を引用してください。また、これを使用したサンプルインプットをphits/recommendation/NeutronSourceに追加しました。加速器中性子源の計算を模擬したものとなります。DICOM2PHITSを大幅に改良し、PET-CTデータなどの読込も可能とした RadioTherapy package based on PHITS (RT-PHITS)を開発しました。 詳細は、
phits/utility/RTphitsをご参照ください。 本開発は、量子科学技術研究開発機構の古場裕介博士、米内俊祐博士、 松本真之介博士、張維珊博士、大阪大学の渡部直史博士、佐々木秀隆氏の協力に より実施しました。PHITSの入力ファイルを読み込んで3次元体系を可視化するソフトウェアPHIG-3D を開発しました。 本開発は、海上技術安全研究所の大西世紀博士が開発したGxsview S. Ohnish, Gxsview: Geometry and cross section viewer for calculating radiation transport, SoftwareX, 14, 100681 (2021). を元に、同博士の協力により実施しました。 また、PHIG-3Dの著作権は海上技術安全研究所が有しますが、日本原子力研究開 発機構には使用、改造および第三者への再ライセンスが許諾されています。
宇宙線線源モード、[frag data]、電子磁場などで発生していたいくつか のバグを修正しました。 また、Version 3.23から発生していたOpenMP及び複数Lattice読込に関する不具 合を修正しました。 ただし、Linux・OpenMP版でdump線源データを読み込む機能に関しては、まだ不 具合が修正されていませんので、ご注意ください。
Version 3.22以降、メモリの使い方を変更したためユーザー定義タリーのサンプル (
phits/utility/usrtally)が使えなくなっていた不具合を修正しました。 また、これまでご自身で作られたユーザー定義タリーが最新版ソースと併せてコンパイルできなくなっている可能性がありますので、その場合は、phits/utility/usrtally/readme-jp.docxを参照の上、プログラムを修正してください。
Nakayama, O. Iwamoto, Y. Watanabe, and K. Ogata, JENDL/DEU-2020: deuteron nuclear data library for design studies of accelerator-based neutron sources, J. Nucl. Sci. Technol., 805-821 (2021). DOI: 10.1080/00223131.2020.1870010
バージョン3.23では,主に次の改良とバグ修正を行いました。(2021年1月12日)
太陽活動、地磁気、周辺環境の影響を考慮して大気圏内や宇宙空間における宇宙 線フラックスを再現する新たな線源モードを追加しました。 詳しくは、 5.3.19.10 章 をご参照ください。
1つもしくは複数のタリー結果に
usranatal.fで書かれた演算処理を 行って新たなタリー結果を出力する機能(ユーザー定義anatally)を追加しまし た。 また、そのサンプルとして、ホウ素中性子捕捉療法(BNCT)及び粒子線治療の生 物学的線量を確率論的マイクロドジメトリモデル [16] に従って計算するプログラムを組み込みました。 詳しくは、 6.9.1 章 及びutility/usranatalをご参照ください。加速器線源(s-type=11)でエネルギー分布を持つ線源(e-type)を定 義可能としました。
断面積出力モード(icntl=1)で光子反応断面積を出力できるようにしまし た。 ipnint=1,2とすることで、光核反応の各成分を出力するように切り替わり ます。
[material]で定義できる同位体数を92から300に変更しました。
ImportanceやWeight Windowで粒子が1度に10個以上に分割された際にwarningを 出すようにしました。
[t-dpa]セクションにおいて、欠陥性成功率の補正を考慮したarc-dpa (idpa=1)を出力できるようにしました。 詳細は論文 [17] をご参照ください。
xyzメッシュにおける物質の最大値を10から100に増加し、新規の入力パラメータを 導入するなどの改良をDCHAIN-PHITSに行いました。 詳細はdchain-sp/manualにあるマニュアルをご参照ください。 また、新規の参考文献 [18] が出版されましたので、DCHAIN-PHITSを用いた論文発表時にはこれを引用して ください。
OpenMPメモリ共有型並列計算の計算効率を改善するため、スレッドプライベート 変数の削減等のコード改良を実施しました。 入力ファイルに依って効果は異なりますが、OpenMP実行時のオーバーヘッドが削 減され、OpenMPの並列性能が向上しました。 本改良は原子力機構・システム計算科学センター・スーパーコンピュータ利用に 係るプログラミング支援作業の一環として日本ヒューレット・パッカード株式会 社の白井信裕氏の協力により実施しました。
体系のLattice構造データのメモリ領域を動的確保するように改良しました。 これにより、大容量のボクセルデータを使用する計算ではメモリ領域の拡張に伴 うPHITSの再コンパイルが不要になりました。
2つ以上のlattice構造を使用した場合に計算が止まるバグを修正しました。 このバグは、version3.22のみ発生していました。
データリスト型(typ=-1 & -2)かつメッシュ幅が均等でない磁場マップ・ 電磁場マップを使用した際、電場・磁場の強さが正しく考慮できないバグを修正 しました。
T.Sato and Y. Furusawa, Radiat. Res. 178, 341-356 (2012).
Y.Iwamoto, S. Meigo, and S. Hashimoto, J. Nucl. Mater. 538 (2020) 152261. https://doi.org/10.1016/j.jnucmat.2020.152261
H.N. Ratliff, N. Matsuda, S. ichiro Abe, T. Miura, T. Furuta, Y. Iwamoto, and T. Sato, Modernization of the DCHAIN-PHITS activation code with new features and updated data libraries, Nucl. Instrum. Methods Phys. Res., B, vol. 484, pp. 29-41, 2020. DOI: 10.1016/j.nimb.2020.10.005
バージョン3.22では,主に次の改良とバグ修正を行いました。(2020年10月9日)
加速器でのビーム・エミッタンスを定義できるように、位相空間線源 (s-type=11)でガウス分布した位相空間からサンプリング可能としました。 また、関連マニュアルを整備しました( 5.3.10 章 参照)。 本開発は、量子科学技術研究開発機構の榊泰直博士にご協力いただきました。
磁場マップで磁場を与えたときに電子以外の粒子に対する相対論が考慮できてい なかったバグを修正しました。 本バグ修正は、九州大学の徳永直輝氏にご協力いただきました。
バージョン3.21で発生していた、gshowや[t-gshow]で領域番号が出力 されないバグを修正しました。
バージョン3.21では,主に次の改良とバグ修正を行いました。(2020年9月14日)
ICRU90に示された阻止能を使った計算機能を追加しました。 具体的には、水・空気・炭素中における陽子及び炭素イオンの阻止能データベースを整備し
data/dedxフォルダに格納しました。 電子に関しては、epstflパラメータでICRU90に対応した密度補正係数の利用の有無を選択できるようにしました。 詳しくはutility/icru90をご参照下さい。 本改良は、KEK波戸芳仁博士及び産業技術総合研究所の清水森人博士にご協力いただきました。SCINFUL-QMD [19] に格納された断面積を用いて有機シンチレータの応答関数を正確に計算する SCINFULモードを導入しました。 詳しい使い方は
utility/usrtally/scinful-qmdをご参照ください。 本機能の開発は、日本原子力研究開発機構 放射線挙動解析研究グループの佐藤大樹博士にご協力いただきました。Adjoint modeを導入しました。 これにより、広範囲に散らばる線源から小さな領域の光子フルエンスを効率的に計算することができます。 詳しくはマニュアル[t-adjoint]及び
utility/adjointをご参照ください。 本機能の開発は、日本原子力研究開発機構 計算科学センターのAlex Malins博士にご協力いただきました。22核種の評価済み高エネルギー核データライブラリーJENDL-4.0/HEをPHITSパッ ケージに格納しました。 詳細はAPENDIXをご参照ください。
長らく整備中だったicntl=1の一部機能(断面積・カーマファクター出力 モード)を完成させ、その使い方をマニュアルに追記しました。 詳しくは
utility/icntl1をご参照ください。サブアクチノイド(原子番号89未満)の原子核が統計崩壊を始めるとき、従来の核 分裂モデルに代わってIwamotoの核分裂モデルを使えるようにしました。 本機能の開発は、原子力機構・原子力基礎工学研究センター・核変換システム開 発Gr. の岩元大樹博士の協力により実施しました。 また現在は使われていませんが、今後のアクチノイド核分裂モデル改良を視野に、
phits/dataフォルダに核分裂バリアの表 Fission_barrier_table_PhysRevC_91_024310.dat [20] を導入しました。ガンマ崩壊モデルEBITEMを改良し、
phits/data/RIPLフォルダに置いた RIPL(Reference Input Parameter Library)-3 [21] の核構造データを読むようにしました。 従来は2012年頃の古い核構造データを、PHITSのソース内に取り込んで使っていました。 これの改良により、計算精度の向上、実行可能ファイルの縮小、実行時のメモリ 節約、コンパイルの高速化ができました。 使用時には特に操作を必要とせず、自動的に新しいバージョンを使用します。XYZメッシュ空間分布線源(s-type=22)で、各メッシュから等しい数の粒子 を発生させ、ウェイトを変化させてその強度を調整するモードを導入しました。
DCHAIN-PHITSで統計誤差を出力できるようにしました。 また、[t-dchain]タリーに連続四面体のメッシュ毎にタリー結果を出力す るmesh=tetのオプションを追加しました。
系統的不確かさを評価する機能を[t-deposit](output=dose)でも利用でき るようにしました。 また、1つのインプットファイルに複数のタリーセクションが書かれている場合 も利用できるようになりました。 他、分析機能用スクリプトファイルautorunのバグを修正しました。 本開発は,原子力機構・システム計算科学センター・スーパーコンピュータ利用 に係るプログラミング支援作業の一環としてRISTの三浦孝充氏の協力により実 施しました。
OpenMPメモリ共有型並列計算の計算効率を改善するため、タリー変数の非共有 化を選択できるオプションitalshを追加しました。 これまではタリー変数はスレッド間で共有することで、必要メモリ領域を少なく する仕様にしていたのですが、メモリ競合を防止する処理がボトルネックとなり、 計算速度が低下する場合があるため、タリーの共有/非共有を選択できるようにしました。 本開発は、原子力機構・システム計算科学センター・スーパーコンピュータ利用 に係るプログラミング支援作業の一環として日本ヒューレット・パッカード株式 会社の吉廣保氏と白井信裕氏の協力により実施しました。
新しいパラメータgslineを[parameters]セクションに導入し、各タ リーのgslatパラメータを一括コントロールできるようにしました。 また、gslatに新たなオプションを追加しました。
[cell]セクション全体を一度バイナリ化して読込を高速化する icellsパラメータを導入しました。
ボクセルデータを使用する計算の出力データ量の抑制と計算時間の短縮のため、 入力ファイルのエコー(
phits.out)にボクセルデータを出力しないよう に改良しました。 なお、ivoxel=3のオプションを[parameters]セクションで指定する と、今まで通り、入力ファイルのエコーにボクセルデータも出力します。同一の物質番号を用いて密度が異なる領域を定義した場合に、各cellの物質番号 と密度をチェックするための新しいパラメータichkmatを導入しました。 従来このチェックは自動的に行っていたのですが、cell数が多い場合に計算時間 が長くなるなどの不具合が発生したため、手動で設定するように変更しました。 初期設定ではチェックしなくなるのでご注意ください。 密度が異なる同一の物質番号のcellが特定の順番で定義された場合に、 gshowでジオメトリが正しく描画できなくなります。
陽子核データライブラリーを使った場合に、反応断面積のエネルギー変化を考慮せ ずにステップ幅を決めていたバグを修正しました。 これに伴い、ステップ幅中での最大断面積を与えるエネルギーを指定するパラメー タepseudoを導入しました。 また、[data max]セクションを使って一部の核種のみに対してライブラリー を使うように指定した場合に2次粒子が発生しなくなるバグも修正しました。 本改良は、高度情報科学技術研究機構の古立直也博士のご協力により実施しました。
他に次のバグ修正を行いました。 電子の電磁場中でのバグ(真空中で反応する問題や反射境界が効かない問題)を修正。 電磁場マップでz軸方向に掛かった磁場中の挙動を修正。 四面体メッシュ体系内で[t-deposit]タリー計算を行う際に誤って次の境 界領域のマテリアルを使用していたバグを修正。
Satoh, T. Sato, N. Shigyo and K. Ishibashi, SCINFUL-QMD: Monte Carlo based computer code to calculate response function and detection efficiency of a liquid organic scintillator for neutron energies up to 3 GeV, JAEA-Data/Code, 2006-023 (2006). }
Peter Moller, Arnold J. Sierk, Takatoshi Ichikawa, Akira Iwamoto, and Matthew Mumpower, Fission barriers at the end of the chart of the nuclides, Phys. Rev. C 91, (2015) 024310. DOI: 10.1103/PhysRevC.91.024310
Capote, M. Herman, P. Oblozinsky, P.G. Young, S. Goriely, T. Belgya, A.V. Ignatyuk, A.J. Koning, S. Hilaire, V.A. Plujko, M. Avrigeanu, O. Bersillon, M.B. Chadwick, T. Fukahori, Zhigang Ge, Yinlu Han, S. Kailas, J. Kopecky, V.M. Maslov, G. Reffo, M. Sin, E.Sh. Soukhovitskii and P. Talou, Reference Input Parameter Library (RIPL-3), Nuclear Data Sheets, 110, Issue 12, (2009) 3107-3214
バージョン3.20では,主に次の改良とバグ修正を行いました。(2020年3月19日)
陽子(\(E<300\) MeV)及び炭素イオン(\(E<10\) MeV/n)に対する飛跡構造解析コード KURBUC [22] を導入しました。本改良は、同コード開発者のHooshang Nikjoo教授とThiansin Liamsuwan博士の協力により実施しました。
光子によるミューオン対の生成を考慮できるようにしました。 [parameters]セクションでigmuppd=1と指定することにより本機能 は動作します。 本機能の開発は、KEK坂木泰仁博士にご協力いただきました。 詳細は、下記の文献 [23] をご覧ください。
特定の領域における核反応生成粒子の統計精度を向上させるため [Repeated Collisions]セクションを導入しました。 詳細は 5.22 章 をご参照ください。 本機能の開発は、原子力機構・原子力基礎工学研究センター・核変換システム開 発Gr.の岩元大樹博士の協力により実施しました。
[t-cross]に、a-type meshの角度基準を決めるパラメータ iangformを新規追加しました。 従来の角度基準である通過した面の法線ベクトル(iangform=0)に加え、 x軸(iangform=1)、y軸(iangform=2)、z軸(iangform=3)が選 択できます。
[frag data]に微分断面積を群データではなく点データで与える機能を 追加しました。 opt=5で利用できます。
物質の阻止能をユーザーが与えるデータベースから直接読み込む機能を開発しま した。 また、そのサンプルデータとして、様々な物質に対する陽子及び \(\alpha\) 粒子の 阻止能をPSTAR及びASTAR [24] で計算した結果を
data/dedxフォルダに格納 しました。 この開発は、(株)ナイスの協力により実施しました。電場マップ読み込み機能を追加しました。 この開発は、(株)アドバンスソフトの協力により実施しました。
Xorshift64方式に基づく新しい擬似乱数生成法を導入し、初期設定として利用す るようにしました。 この改良により、乱数周期が \(2^{46}\) から \(2^{64}-1\) に大幅に延長されます。
ボクセルやテトラによる複雑形状をgshowできれいに描けるように修正し ました。 この開発は、(株)ナイスの協力により実施しました。
DCHAIN-PHITS用の新たな中性子放射化断面積ライブラリーをいくつか追加し、それらを組み合わせたライブラリーを初期設定で使用するようにしました。また、初期設定でitdecs及びitdecnパラメータを1として、核反応 によるターゲット減少分を考慮できるようにしました。 詳細は、7.15 章 をご参照ください。本機能の開発は、原子力機構・原子力基礎工学研究センター・炉物理標準コード研究Gr.の今野力研究主幹の協力により実施しました。
ATIMAに入力するエネルギー単位が原子質量単位あたりのMeV/uではなく核子あた りのMeV/nだった不具合を修正しました。 この修正により、荷電粒子の飛程が多少(最大で1%程度)変化しますのでご注 意ください。 また、PHITSの入力ファイルで指定するエネルギーはMeVもしくはMeV/nですので、 マニュアルやInput echoのMeV/uと記載していた個所は、全てMeV/nに修正しました。
Maxwellian分布を持つ線源(e-type=3,7)のエネルギーのベキを指定できる ようにし、その初期値を0.5としました。 従来は1.0に固定されていましたが、正しいMaxwellian分布を再現できていませ んでしたので、ご注意ください。
分散分析に基づいてPHITSの計算結果における系統的不確かさを評価する機能を追加しました。また、自動的にPHITSの輸送計算を実行して分散分析の結果を得られるようにするために、分析機能用スクリプトファイルとして、
autorunを一新しました。 詳細は 6.9.2 章 をご参照ください。本開発は,原子力機構・システム計算科学センター・スーパーコンピュータ利用 に係るプログラミング支援作業の一環としてRISTの三浦孝充氏の協力により実施しました。PHITS-FLUENTの接続計算についての資料を作成しました。
phits/utility/FLUENTフォルダをご確認ください。
Uehara S, Nikjoo H, Goodhead DT, 1993, Cross sections for water vapour for Monte Carlo electron Track structure from 10 eV to 10 MeV region. Phys Med Biol 38: 1841-1858; Hooshang Nikjoo, Shuzo Uehara, Dimitris Emfietzoglou, Interaction of Radiation with Matter, CRC Press, Published June 11, 2012; Liamsuwan T, Uehara S, Emfietzoglou D and Nikjoo H 2011, Physical and biophysical properties of proton tracks of energies 1 keV to 300 MeV in water, Int. J. Radiat. Biol. 87 141-60; Liamsuwan T and Nikjoo H 2013 A Monte Carlo track structure simulation code for the full-slowing-down carbon projectiles of energies 1 keV u \(^{-1}\) - 10 MeV u \(^{-1}\) in water, Phys. Med. Biol. 58 673-701
Y.~Sakaki et al., Implementation of muon pair production in PHITS and verification by comparing with the muon shielding experiment at SLAC, Nucl. Instr. & Meth. A 977, 164323 (2020).
https://www.nist.gov/pml/stopping-power-range-tables-electrons-protons-and-helium-ions
バージョン3.17では,主に次の改良とバグ修正を行いました。(2019年10月29日)
連続四面体形式でタリー結果を出力する際,csv形式(コンマ区切り)で出力す る機能(foamout=2)を追加しました。
EGS5で[t-deposit]を使った場合に初期化されていない変数があり,場合 によっては結果が極端に変になるバグを修正しました。
各タリーのsum overの計算方法を修正しました。
nedisp=1としたときのカットオフ粒子の扱いを修正しました。
usrdfn2.fで計算する生物学的線量のパラメータが T.Sato et al. Radiat. Prot. Dosim. 143, 491-496 (2010)に基づいてい ましたが,T.Sato et al. Radiat. Res. 171, 107-117 (2009)に基づくよ うに修正しました。
バージョン3.16では、sangelに関するバグとバージョン3.15で発生していた[t-track]で``_err`` のファイルが作成されないバグを修正しました。(2019年9月26日)
バージョン3.15では、主に次のバグ修正を行いました。(2019年9月12日)
EGS5と[t-deposit]を使用した場合に、エネルギーカットオフの成分を過 大評価するバグを修正しました。 このバグはバージョン3.13と3.14で発生していました。 また、バージョン3.10以降で発生していたEGS5とlattice構造を組み合わせて使 用した場合のバグも修正しました。
itall=3により利用できるタリーの評価値及び統計誤差の推移をバッチ毎 に表示する機能が、入力条件により動作しないバグを修正しました。 このバグはバージョン3.13と3.14で発生していました。
バージョン3.14で発生していたDCHAINのバグを修正しました。
バージョン3.14では、主に次の改良とバグ修正を行いました。(2019年8月18日)
DCHAIN-SPを改良し,DCHAIN-PHITSとしました。 主な改良点は,中性子放射化断面積ライブラリー及び崩壊データライブラリーを最新 のデータに基づいて整備した点と, PHITSの統計誤差の伝播を考慮した誘導放射 能計算を可能とした点です。 これに伴い[t-dchain]にライブラリーや誤差計算の有無を選択する新たなパラメータが加わりました。 詳しくは 7.15 章 をご参照ください。
飛跡構造解析モードとユーザー定義タリーを組み合わせたDNA損傷計算機能を開 発し,そのサンプルデータを
phits/utility/usrtally/DNAdamageフォルダに格納しました。PHITSバージョン3.13固有のバグ([t-interact]の一部機能が動作しない, 電子飛跡構造解析モードで2次電子が生成されない問題)を修正しました。
バージョン3.13では、主に次の改良とバグ修正を行いました。(2019年8月2日)
陽子,パイオン,ミューオン,イオンに対するカットオフエネルギーの初期値を 1 MeV/nから1keV/nに引き下げました。
[surface]セクションで定義した特定の面上から線源を発生させる新たな 線源タイプ(s-type=26)を導入しました。 詳しくは, 5.3.16 章 をご参照下さい。
Tallyの評価値及び統計誤差の推移をバッチ毎に表示する機能(itall=3) を導入しました。 ただし,この機能は現在のところ[t-track]と[t-point]のみ動作し ます。
stdcutで定義した統計目標に達したタリーを順次,計算から除外するパラ メータistdcutを導入しました。 [t-point]や[t-sed]など,タリー計算そのものに時間が掛かる場合 に有用となります。 また,計算開始直後に統計誤差がばらつくことがあるため,指定したバッチまで はstdcutによる打ち切り機能を無効にするパラメータistdbatを導 入しました。
阻止能計算にATIMAを採用した場合,水(H \(_2\) O)に対するIonization Potential は初期値として75 eVが選択されるように設定されているのですが,従来は,こ の設定が水素の同位体1Hを明示的に指定した場合にのみ有効で,質量数を定義せ ずに水素元素Hを指定した場合には無効(69 eVが選択される)となっていました。 そこで,H 2 O 1やH -0.1111 O -0.8889のように質量数を指定しな くても水素と酸素の元素比が約2:1で構成される物質は水と認識するよう判定基 準を修正しました。 この修正により,version 3.13以降,質量数を指定せずに定義した水中での荷電 粒子の飛跡長が微妙(ほとんどの場合は1%未満)に長くなりますのでご注意下 さい。 また,水のIonization Potentialを自由に設定できるパラメータih2oに関 する判定基準も同様に修正しました。
MPI並列versionで統計誤差打ち切り機能(stdcut)が動作しないバグ, Universe構造に反射面が存在した場合に正しく考慮されないバグ,EGS5を使った 場合に希に前のヒストリーの影響を受けてしまうバグなど,いくつかバグを修正 しました。
バージョン3.12では、主に次の改良とバグ修正を行いました。(2019年6月19日)
[source]セクションでマルチソース毎に異なるカウンター値を設定できる ようにしました。 また,定義可能なマルチソースの数を200から500に拡張しました。
[t-dchain]で核変換による放射性同位元素の減少分を考慮可能としました。 この変更に伴いDCHAINも修正しました。 古いversionのDCHAINでは新しい[t-dchain]の出力結果を読み込めませ んのでご注意下さい。
WindowsのOpenMP版を用いた場合でもitall=1オプション(バッチ毎にeps ファイルを出力する機能)が有効となるようにしました。
Fluentとの連成計算で密度情報が正しく受け渡しできない問題など,いくつかバ グ修正を行いました。
バージョン3.11では、主に次のバグ修正を行いました。(2019年5月16日)
四面体体系を使った輸送計算をMPI並列で実行しようとするとエラーが起きて終 了するバグを修正しました。 このバグはPHITS ver.3.10のみに存在するバグです。
磁場マップ読込機能で,r-zグリッド型(type = -2, -4)の読込の際 に正しく磁場が読み込まれない場合があり,これを修正しました。
RI線源機能で,陽電子を放出する核種で陽電子と光子放出を両方考慮した場合, 消滅 \(\gamma\) 線が2重カウントされてしまうことが分かりました。 これを回避するために,新しいパラメータとしてiannihを導入し,光子線 源では消滅 \(\gamma\) 線を考慮しないオプションを作成しました。
バージョン3.10では、主に次の改良とバグ修正を行いました。(2019年3月13日)
熱流体解析コード(ANSYS Fluentなど)との連成計算を可能としました。 この目的のため,PHITSに読み込める連続四面体形状の形式にNASTRANのバルクデー タ形式を追加しました。 この形式を利用することで、熱流体解析コード等で用意した連続四面体形状を PHITSでも共通して使用することができます。 また、新たに連続四面体のメッシュ毎にタリー結果を出力するmesh=tetオ プションを[t-track], [t-deposit] , [t-yield], [t-product], [t-dpa] に導入しました。 その際,OpenFoamのフィールドデータ形式で出力する機能も追加し,PHITSの計 算結果を熱流体解析コードなどで直接読み込めるようにしました。 この開発は,原子力機構 原子力基礎工学研究センター 燃料・材料工学Dvのサポー トのもと,伊藤忠テクノソリューションズ株式会社(CTC)の協力により実施し ました。
上記目的の一部として[t-deposit]にunit=5を追加し, J/m \(^3\) /source単位での出力機能を追加しました。
高エネルギー核データライブラリーJENDL-4.0/HEを正しく読み込めるよう改良し, いくつかサンプルをPHITSパッケージに入れました。 詳しくは /phits/recommendation/jendlHE をご参照ください。
xyzもしくはr-zグリッド形式で表現される複雑な磁場構造を考慮可能としました。 本改良は,(株)先端力学シミュレーション研究所(ASTOM R&D)の協力により実 施しました。
[t-dchain]でmesh=xyzが指定可能となりました。 これに伴い,DCHAINも仕様が変更されていますので,ご注意ください。 なお,DCHAINで計算した残留放射能の空間分布を可視化する機能や,その結 果を線源としてPHITSに取り込む機能は,まだ完成しておりません。 本開発は,原子力機構・システム計算科学センター・スーパーコンピュータ利用 に係るプログラミング支援作業の一環としてRISTの三浦孝充氏の協力により実 施しました。
\(e,\mu,\tau\) ニュートリノとその反粒子入射による反応のモデルを、入射エネル ギー150MeVまで組み込みました。 ただし,標的は軌道電子, \(^1\) H, \(^2\) Hのみ可能で、 \(^2\) Hより重い原子核との 相互作用は未実装です。
九州大学で開発中の核反応モデルINC-ELFを改良し,標的核の集団励起による散 乱や、高精度な荷電粒子放出バリア計算が可能としました。 本改良は,九州大学 魚住裕介准教授及び渡辺岳氏の協力により実施しました。
電子飛跡構造解析モードでAuger電子の生成を考慮することにより,その計算精 度を向上させました。 本改良は,原子力機構 松谷悠佑博士研究員の協力により実施しました。
[T-deposit]でdresolやdfanoだけでは表せない分解能を再現 するために、ユーザー定義検出器分解能機能を使えるようにしました。 その関数は
usresol.fで定義でき、サンプルとしてCdZnTeの非対称ピー クを再現するためにSCK-CENのMeleshenkovskii氏らが開発したモデルがデフォル トで組み込まれています。極めて細かい構造を持つジオメトリ(ボクセルファントムや連続四面体形状など) を[t-gshow]やgshowできれいに描画するため,ピクセル状に幾何形 状を出力する新たなオプション(gshow=5)を追加しました。
短縮形式のLattice構造データに対応しました。 ボクセルファントムのデータなど、同じ物質が連続して並んでいる場合,その個 数を負の値で指定することによりファイルサイズが大幅に縮小され,読込時間を 短縮することができます。
負ミューオン捕獲反応の調整オプションを導入しました。
[t-deposit]で付与エネルギーに重み付けする3つ目の関数を導入しました。 その関数は
usrdfn3.fで定義でき,サンプルとして医学物理計算で重 要となる水等価線量を評価するモデルがデフォルトで組み込まれています。batch.outの仕様を変更し,PHITS実行中に残りバッチ数を調整可能と しました。[t-cross]でmesh=xyzもしくはr-zの場合,メッシュで区切ら れた閉曲面を1つの横断面として設定することにより,各メッシュ内に流入もし くは流出する粒子数(もしくはフラックス)を計算可能としました。
[t-deposit]でoutput=depositとして付与エネルギー確率分布を計 算する場合に,異なるLattice座標内にある同一セル番号への付与エネルギーを 別個に扱う機能を導入しました。
最新版ENDFなど \(\gamma\) 線スペクトルデータが1000以上ある核データライブラリー の読込を可能としました。
ifixchgパラメータを導入し,ATIMAで電荷を指定して阻止能を計算可能と しました。 ただし,電荷交換反応は未実装のため,現在のところ,極めて薄いターゲット以 外は物理的に正しい阻止能が計算できませんのでご注意ください。
emin(12)を指定してemin(13)を指定しなかった場合の陽電子挙動の 不具合を修正しました。 Lattice構造中で電子に対して電磁場が効かない問題を修正しました。 それ以外にもいくつかマイナーなバグを修正しました。
バージョン3.08では、主に次の改良とバグ修正を行いました。(2018年8月20日)
[t-yield]及び[t-dchain]でユーザーが独自に指定する放射化断面 積を読み込む機能を追加しました。 詳しくは, 7.8 章 をご参照ください。 本改良は,革新的研究開発推進プログラムImPACT「核変換による高レベル放射性 廃棄物の大幅な低減・資源化」の一環として実施されました。
RI線源機能で,特性X線と内部転換電子を考慮可能としました。
CADから変換されたデータを使用するため,連続四面体形状で境界面が一致しな いデータでも使用可能としました。
ユーザー定義ソース(
usrsors.f)内で,インプットファイルで指定した パラメータ(c1-c99)を使えるようにしました。ANGELで結果を描画する際,数値データのチェックを行わずに高速で描画するモ ードをデフォルトとしました。
円柱分布線源(s-type=1)でr0=r1とすると,線源位置が0から r1の範囲でサンプリングされてしまう不具合など,いくつかのバグを修正。
バージョン3.07では、[weight window]のxyzメッシュをEGS5を使用した場合でも指定できるように改良しました。また、半導体ソフトエラー発生率を計算するための換算係数を[multiplier]のデフォルトデータとして追加しました。他、JAMを使用した際に稀に発生するバグを修正しました。(2018年7月5日)
バージョン3.06では、主に次の改良とバグ修正を行いました。(2018年5月29日)
igammaパラメータを負値にすることにより、励起核の運動によるドップラー 効果を無視し、放出される特性ガンマ線スペクトルが単色ピークとなる機能を追 加しました。
核子とガンマ線放出の競合を考慮できる統計崩壊モデルGEM Ver.2を導入しまし た。 [parameters]においてngem=2と指定することにより利用できます。
[transform]で、z,y,x軸周りの回転を簡易に定義できる形式を導入しまし た。
Windows PCにおいて、MPIプロトコルを用いたメモリ分散型並列計算が可能とな りました。 この開発は、(株)ナイスの協力により実施いたしました。
e-mode=2を指定した状態で、INCLなどの核反応モデルが動作した場合に発 生するバグを修正しました。 条件により、1MeV以下の中性子フルエンスが数10%程度減少していました。 このバグはバージョン3.05で発生しておりました。
バージョン3.05では、主に次の改良とバグ修正を行いました。(2018年3月14日)
従来[t-heat]でしか行えなかったカーマ近似による付与エネルギー計算機 能を[t-deposit]にも追加しました。 その際、カーマ近似の使用の有無は、イベントジェネレータモードやEGS5の使用 状況から自動的に判断します。 この改良により、付与エネルギー計算は全て[t-deposit]で行えるように なりました。
1ヒストリー内でエネルギー付与する粒子のウエイトが同じ場合に、 [t-deposit]のoutput=depositで正しく計算できるようになりまし た。 この改良により、s-type=9かつdir=-allとした場合の線源や非荷電 粒子に[forced collisions]を用いた際の付与エネルギー分布が適切に評 価できるようになります。
[t-cross]においてaxis=zとした場合に、出力されるグラフの形式 を折れ線グラフとしました。
[t-cross]でz-type=1とした場合に、nz=0とすることで、タ リー面を1面だけ設定できるようにしました。
[t-interact]において、電子と陽電子によるknock on electron生成の成 分をoutput=deltarayから切り分け、output=knockelecで出力する ように変更しました。 また、同成分を[counter]におけるdeltから切り分け、knoe でカウントするように変更しました。
RI線源機能を使用してAuger電子を発生させる場合に、RIsource.ackにデー タがないRI核種については、RIsource.radのデータを利用するように改良 しました。
iMeVperu=1とした場合に、[t-product]でエネルギーが正しく計算 されないバグを修正しました。
バージョン3.04では、[t-star]でヒストリ毎の反応頻度分布を出力可能としました。また、飛跡構造解析モードで起きた反応数も計算可能としました。さらに、反応数(interaction)を計算するタリーであることが直感的に分かるように、タリー名を[t-interact]に変更しました。ただし、プログラム上は[t-star]という名称も引き続き利用することが可能です。(2018年2月16日)
バージョン3.03では、主に次の改良とバグ修正を行いました。(2018年2月1日)
連続四面体から線源粒子を発生させる機能を追加しました。 s-type=24とすることにより利用できます。 詳細は、 5.3.15 章 をご覧ください。
[weight window]及び[t-wwg]においてxyzメッシュ形状が選択でき るようになりました。
[multiplier]においてpartを指定できるようにし、粒子別の係数を 定義できるようにしました。 また、この機能を応用して、様々な種類の被ばく線量をあらかじめデータベース 化した換算係数を用いて計算できるようにしました。
[t-deposit]でoutput=depositとし、dresolを設定した場合 にpart=all以外の結果が適切に計算されないバグを修正しました。
iMeVperu=1とした場合に、[t-track]等で荷電粒子のレンジ計算が 適切に行われないバグを修正しました。
バージョン3.02では、主に次の改良とバグ修正を行いました。(2017年12月1日)
ユーザー定義タリー[t-userdefined]で指定できる新しいパラメータ nudtvarとudtvar \((i)\) を追加しました。 \(i=\) nudtvarを上限とするudtvar \((i)\) の数値をインプットファイル で指定し、それらをsubroutine usrtally内で使用できます。 udtvar \((i)\) は、従来のudtparaと同様の役割を果たしますが、指定 できる数(nudtvar)に制限はありません。 なお、udtparaは本バージョン以降も使用可能です。
[t-let]と[t-sed]に対して新たなunitを追加しました。
球殻線源(s-type=9)でdir=isoとした場合、従来は球殻の外側か ら線源を発生させていましたが、球殻上から線源を発生するように変更しました。 この変更は、線源球殻の外側に物質がある場合のみ結果に影響を与えます。
EGS5を利用せず光子のみの輸送を行った場合に、[counter]で原子相互作 用(atom)のプロセスがカウントされない不具合を修正しました。
[delta ray]セクションを使ってデルタ線を発生させる際の制限付阻止能 計算のバグを修正しました。
荷電粒子を輸送する際の角度分散に関するバグを修正しました。 eminを1MeV/nより低く設定し、nspredを有効にした場合に発生し ていました。 SOBPによる粒子線治療を模擬した計算において影響がありました。 このバグは、version 2.96から含まれておりました(それ以前の versionは問題ありません)。
1.2. 開発体制¶
PHITSの開発は、日本原子力研究開発機構が中心となって、高度情報科学技術研究機構、 高エネルギー加速器研究機構、九州大学等と共同で進められています。
現在の開発メンバーは以下の通りです。
- 日本原子力研究開発機構(JAEA)
佐藤 達彦、岩元 洋介、橋本 慎太郎、小川 達彦、古田 琢哉、安部 晋一郎、甲斐 健師、 平田 悠歩、関川 卓也、大西 世紀、松田 規宏、姚 蘭
- 北海道大学
松谷 悠佑
- 高エネルギー加速器研究機構(KEK)
岩瀬 広、坂木 泰仁、杉原 健太
- 九州大学(Kyushu University)
執行 信寛
- Western Norway University of Applied Sciences, Norway
Hunter N. Ratliff
- The University of Texas Rio Grande Valley, USA
Lembit Sihver
- 高度情報科学技術研究機構(RIST)
仁井田 浩二
また、これまでに以下の方々がPHITSの開発に寄与されました。
- 日本原子力研究開発機構(JAEA)
Pi-En Tsai, 中島 宏, 深堀 智生, 奥村 啓介, 甲斐 哲也,野田 秀作, 坂本 幸夫, 高田 弘, 明午 伸一郎, 勅使河原 誠, 前川 藤夫, 原田 正英, 池田 裕二郎
- 東京工業大学(TITech)
千葉敏
- 東北大学工学部
中村尚司
- Chalmers University, Sweden
Davide Mancusi
1.3. PHITSの参考文献¶
バージョンに関わらず、PHITSをご使用になられた場合は次の文献を引用してください。
Sato, Y. Iwamoto, S. Hashimoto, T. Ogawa, T. Furuta, S. Abe, T. Kai, Y. Matsuya, N. Matsuda, Y. Hirata, T. Sekikawa, L. Yao, P.E. Tsai, R.N. Hunter, H. Iwase, Y. Sakaki, K. Sugihara, N. Shigyo, L. Sihver and K. Niita, Recent improvements of the Particle and Heavy Ion Transport code System - PHITS version 3.33, J. Nucl. Sci. Technol. 61, 127-135 (2024). DOI: 10.1080/00223131.2023.2275736 この文献はオープンアクセスです。
PHITSのベンチマークスタディに関する文献には次のものがあります。
Iwamoto, T. Sato, S. Hashimoto, T. Ogawa, T. Furuta, S. Abe, T. Kai, N. Matsuda, R. Hosoyamada, and K. Niita, Benchmark study of the recent version of the PHITS code, J. Nucl. Sci. Technol. 54:5, 617-635 (2017). DOI: 10.1080/00223131.2017.1297742
Iwamoto, S. Hashimoto, T. Sato, N. Matsuda, S. Kunieda, Y. Çelik, N. Furutachi and K. Niita, Benchmark study of particle and heavy-ion transport code system using shielding integral benchmark archive and database for accelerator-shielding experiments, J. Nucl. Sci. Technol. 59, 665-675 (2022). DOI: 10.1080/00223131.2021.1993372
この他に、PHITSがもつ特徴についてまとめた文献には次のものがあります。
Iwase, K. Niita, T.Nakamura, Development of general purpose particle and heavy ion transport Monte Carlo code. J Nucl Sci Technol. 39, 1142-1151 (2002). DOI: 10.1080/18811248.2002.9715305
Niita, T. Sato, H. Iwase, H. Nose, H. Nakashima and L. Sihver, Particle and Heavy Ion Transport Code System; PHITS, Radiat. Meas. 41, 1080-1090 (2006). DOI: 10.1016/j.radmeas.2006.07.013
Sihver, D. Mancusi, T. Sato, K. Niita, H. Iwase, Y. Iwamoto, N. Matsuda, H. Nakashima, Y. Sakamoto, Recent developments and benchmarking of the PHITS code, Adv. Space Res. 40, 1320-1331 (2007). DOI: 10.1016/j.asr.2007.02.056
Sihver, T. Sato, K. Gustafsson, D. Mancusi, H. Iwase, K. Niita, H. Nakashima, Y. Sakamoto, Y. Iwamoto and N. Matsuda, An update about recent developments of the PHITS code, Adv. Space Res. 45, 892-899 (2010). DOI: 10.1016/j.asr.2010.01.002
Niita, N. Matsuda, Y. Iwamoto, H. Iwase, T. Sato, H. Nakashima, Y. Sakamoto and L. Sihver, PHITS: Particle and Heavy Ion Transport code System, Version 2.23, JAEA-Data/Code 2010-022 (2010).
Niita, H. Iwase, T. Sato, Y. Iwamoto, N. Matsuda, Y. Sakamoto, H. Nakashima, D. Mancusi and L. Sihver, Recent developments of the PHITS code, Prog. Nucl. Sci. Technol. 1, 1-6 (2011). DOI: 10.15669/pnst.1.1
Sato, K. Niita, N. Matsuda, S. Hashimoto, Y. Iwamoto, S. Noda, T. Ogawa, H. Iwase, H. Nakashima, T. Fukahori, K. Okumura, T. Kai, S. Chiba, T. Furuta and L. Sihver, Particle and Heavy Ion Transport Code System PHITS, Version 2.52, J. Nucl. Sci. Technol. 50:9, 913-923 (2013). DOI: 10.1080/00223131.2013.814553
Sato, Y. Iwamoto, S. Hashimoto, T. Ogawa, T. Furuta, S. Abe, T. Kai, P.-E. Tsai, N. Matsuda, H. Iwase, H. Shigyo, L. Sihver, and K. Niita, Features of Particle and Heavy Ion Transport code System (PHITS) version 3.02, J. Nucl. Sci. Technol. 55, 684-690 (2018). DOI: 10.1080/00223131.2017.1419890