7.14. [ T-Interact ](従来の [ T-Star ]) セクション

ある領域内で起きた反応回数を出力します。 従来は、star density を計算するため [t-star] と名付けていましたが、原子相互作用など より一般的な反応の回数を計算できるよう拡張しましたので、version 3.04 より [t-interact] に名称変更しました。 ただし、プログラム上は [t-star] という名称も引き続き利用することが可能です。 なお、原子相互作用による反応回数をタリーするためには、EGS5 モードを使用してください (negs=1,2)。 また、核データを使うエネルギー領域における核反応回数をタリーするためには、 イベントジェネレータモードを使用する必要があります(e-mode>=1)。

表 7.14.1 mesh

value

explanation

reg, r-z, xyz

メッシュ型。 メッシュ型サブセクションが必要です。

表 7.14.2 volume

value

explanation

(省略可)

reg メッシュに対して各領域の体積を定義します。 このオプションの下に体積定義サブセクションが必要です。 ここで定義しない場合は、 [volume] で定義した値が用いられます。 reg=( ) を用いた特殊な領域指定を行い、この volume サブセクションを定義しない場合は、内部で定義された領域番号が input echo に出力されます。

reg vol

体積定義。 詳細は [volume] セクションを参照してください。

表 7.14.3 iechrl

value

explanation

72 (default)

体積入力 echo における1行あたりの最大カラム数。

表 7.14.4 e-type

value

explanation

1, 2, 3, 4, 5

エネルギーメッシュ。 メッシュサブセクションの定義方法は 6.6.1 章 を参照。

表 7.14.5 t-type

value

explanation

1, 2, 3, 4, 5

時間メッシュ。 メッシュサブセクションの定義方法は 6.6.1 章 を参照。

表 7.14.6 part

value

explanation

all (省略時), 粒子名

入射粒子。

表 7.14.7 axis

value

explanation

eng, reg, x, y, z, r

出力データの x 軸。

xy, yz, xz, rz

2次元表示。

t

時間軸。

act

反応数(MorP=prob のときに選択)。

表 7.14.8 MorP

value

explanation

mean, prob (省略可)

反応数の平均値(mean)もしくはヒストリ毎の頻度分布(prob)を選択します。 ただし、probmesh=reg のときのみ選択可能です。

表 7.14.9 maxact

value

explanation

(省略可、D=100

axis=act のときの最大反応数。 この数を超える反応数が起きた場合は、その確率が overflow の欄 (sum over の手前)に出力されます。

表 7.14.10 samepage

value

explanation

(省略可, D=part

画像出力ファイルで同じページに表示するデータの種類。 axis で定義できるパラメータを指定できます。

表 7.14.11 file

value

explanation

file name

出力ファイル名を定義します。 これは axis の各設定に対して必要です。

表 7.14.12 resfile

value

explanation

(省略可, D=file

restart 計算で過去の tally を読み込むファイル名を定義します。 axis を複数定義していても、指定する resfile は1つだけです。

表 7.14.13 unit

value

explanation

1, 2

1: [1/cm^3/source] 2: [1/cm^3/MeV/source]

11, 12

11: [1/cm^3/nsec/source] 12: [1/cm^3/nsec/MeV/source]

表 7.14.14 factor

value

explanation

(省略可, D=1.0

規格化定数。

表 7.14.15 output

value (括弧内の数字は対応する反応識別番号)

explanation

出力させる反応の種類。 文字列キーワードで指定する場合は1種類のみ指定可能です。 反応識別番号で指定する場合は、空白区切りで複数指定できます(下記参照)。

all

全ての反応。

decay (1000)

Decay 反応。

elastic (2002)

弾性散乱。

nuclear

核反応。ただし elastic は含まない。 [t-product]nonela に相当。

fission (2018)

核分裂。

absorption

吸収反応。

heavyion

重イオン反応。

transmut

標的核が核変換を起こした場合の反応。

atomic

電子多重散乱とレイリー散乱を除いた原子相互作用。

deltaray (3001)

デルタ線生成。

atmflu (3002)

原子蛍光 X 線放出。

auger (3003)

Auger 電子放出。

brems (3004)

制動放射。

photoelec (3005)

光電効果。

compton (3006)

コンプトン散乱。

pairprod (3007)

電子陽電子対生成。

annih (3008)

陽電子消失。

knockelec

電子と陽電子による knock on electron 生成。

ts_hit (4000)

飛跡構造解析モード全ての反応総計。

ts_ioniz (4002)

飛跡構造解析モード全ての電離。

ts_bio (4002 4003 4004 4009)

飛跡構造解析モードで発生した生物学的影響を与えるイベント (電離、電子的励起、電子捕獲、解離性電子付着)の総数。

ts_w (4002 4010)

飛跡構造解析モードで発生した電子(電離+電子剥ぎ取り)の総数。 領域内での付与エネルギーをこの値で割った結果が w 値となります。

ets_elas

PHITS-etsmode [1] における弾性散乱(elastic scattering)。

ets_ioniz

PHITS-etsmode における電離(ionization)。

ets_e-exc

PHITS-etsmode における電子的励起(electronic excitation)。

ets_dea

PHITS-etsmode における解離性電子付着 (dissociative electron attachment)。

ets_v-exc

PHITS-etsmode における振動励起(vibration excitation)。

ets_p-exc

PHITS-etsmode におけるフォノン励起(photon excitation)。

ets_r-exc

PHITS-etsmode における回転励起(rotation excitation)。

ets_plasmon

PHITS-etsmode におけるプラズモンによる励起(plasmon excitation)。

ets_ioniz_e-exc

PHITS-etsmode における電離と電子的励起の和。

ets_hit

PHITS-etsmode における全反応の和。

kurbuc_elas

PHITS-KURBUC [2] における弾性散乱(elastic scattering)。

kurbuc_ioniz

PHITS-KURBUC における電離(ionization)。

kurbuc_e-exc

PHITS-KURBUC における電子的励起(electronic excitation)。

kurbuc_e-cap

PHITS-KURBUC における電子捕獲(electron capture)。

kurbuc_ioniz_e-exc_e-cap

PHITS-KURBUC における上記3成分の和。

kurbuc_e-stp

PHITS-KURBUC における電子剥ぎ取り(electron stripping)。

kurbuc_hit

PHITS-KURBUC におけるすべての反応の和。

its_elas

ITSART [3] における弾性散乱(elastic scattering)。

its_ioniz

ITSART における電離(ionization)。

its_e-exc

ITSART における電子的励起(electronic excitation)。

its_ioniz_e-exc

ITSART における電離と電子的励起の和。

its_hit

ITSART における全反応の和。

バージョン3.37より、 output反応識別番号 で定義できるようになりました。 反応識別番号 3000 を指定した場合は、原子反応カテゴリ全体を対象とし、キーワード atomic より広い範囲を対象とします。具体的には、 atomic が除外している電子多重散乱・レイリー散乱のみが起きたイベントも含みます(したがって文字列キーワード atomic とは同等ではありません)。同様に、反応識別番号 3009 はレイリー散乱および電子多重散乱を対象とし、これらのみが起きたイベントも含みます。 反応識別番号 2000 は核反応カテゴリ全体(弾性散乱を含む)を対象としますが、光学光子反応は含みません。 この表に載っていない反応も、反応識別番号で定義すれば利用可能です。 ただし、 2000+MT 形式の反応識別番号は生成物ベースのMT推定に基づいて判定されるため、実際にマッチするのは MT = 2, 11, 16, 17, 22, 23, 24, 25, 28, 29, 30, 32, 33, 34, 35, 36, 37, 41, 42, 44, 45, 102--109, 111--117 (すなわち 2002, 2011, 20162117)に限られます。この範囲内であってもこれら以外の MT(MT=4, 5, 51--91 など)は選択できません。特に 2003 (MT=3)は生成物ベースの判定では選択できないため、キーワード nuclear の代わりに使用することはできません。 反応識別番号を指定する場合は、文字列キーワードとは異なり、空白区切りで複数の番号を指定することができます。この場合はOR判定でマッチした反応の合計が出力されます。例えば 3005 3006 とすれば、光電効果もしくはコンプトン散乱の反応の合計をタリーします。 複数の反応を個別にタリーしたい場合は、複数の [t-interact] セクションを設定し、それぞれの output に反応識別番号を定義してください。

表 7.14.16 mother

value

explanation

(省略可)

核反応をする母核を限定する。複数定義可。

all, 数

all: デフォルト。この場合省略した場合と同じ。 数を指定した場合、その数だけの核種を次の行に記述する。 負の場合は、それらの母核を対象から外すことを意味する。 output=atomic のときは使用不可。

次行

208Pb Pb 質量数を指定すれば、その核。 質量数を指定しなければ、その核の同位体全てを指定。 複数の母核群を指定したいときは、複数の [t-interact] セクションを定義する。

表 7.14.17 title

value

explanation

(省略可)

タイトル。

表 7.14.18 angel

value

explanation

(省略可)

ANGEL パラメータ。

表 7.14.19 sangel

value

explanation

(省略可)

ANGEL パラメータの特別な書式。

表 7.14.20 2d-type

value

explanation

1, 2, 3, 4, 5, 6, 7

2次元表示のオプション。

(省略可, D=3

表 7.14.21 x-txt

value

explanation

(省略可)

\(x\) 軸タイトル。

表 7.14.22 y-txt

value

explanation

(省略可)

\(y\) 軸タイトル。

表 7.14.23 z-txt

value

explanation

(省略可)

\(z\) 軸タイトル。

表 7.14.24 gshow

value

explanation

0 (default), 1, 2, 3, 4, 5

mesh=xyz かつ axis=xy,yz,xz の場合に、このオプションで領域境界(1)、物質名(2)、領域名(3)、LAT番号(4)を表示します。 gshow=5 は、 icntl=8 の場合にピクセル形式で物質色のみを表示します。

表 7.14.25 rshow

value

explanation

0 (default), 1, 2, 3

mesh=reg,tet かつ axis=xy,yz,xz の場合に、このオプションで領域境界(1)、物質名(2)、領域名(3)を表示します。 このオプションの下に xyz メッシュサブセクションが必要です。

表 7.14.26 resol

value

explanation

1 (default)

gshow または rshow オプションの時、領域境界を求める分解能を各辺 resol 倍します。

表 7.14.27 width

value

explanation

0.5 (default)

線の太さを定義します。

表 7.14.28 trcl

value

explanation

(省略可)

r-z または xyz メッシュに対する座標変換番号、またはその定義。

表 7.14.29 dump

value

explanation

データ数

Dump機能により出力する粒子情報の数を定義します。

次行: データ定義

出力する粒子情報の順番を 表 6.7.1 に示す粒子情報番号で定義します。

表 7.14.30 material

value

explanation

(省略可)

タリーする物質を指定します。

all

all が default で、未定義と同じです。

物質数

物質数を指定し、次の行で物質番号を定義します。 この値を負値にすると、指定した物質をタリー対象から除外します。

(次の行)

2 5 8 のように物質番号を指定します。 1行に書ききれない場合は、継続行の記号( \ )を使わずに複数行にわたって記述できます。

表 7.14.31 volmat

value

explanation

(省略可, D=9

xyz メッシュで material を定義した場合に、各メッシュの体積値を補正するオプションです。 0 は補正なしを意味します。 volmat の値は、1つの xyz メッシュ辺を何分割して走査するかを表します。

表 7.14.32 epsout

value

explanation

0 (default), 1, 2

epsout=1 では、結果を eps ファイルとして出力します。 ファイル名は拡張子を .eps に置き換えたものになります。 epsout=2 では、2次元型の axis=xy, yz, xz, rz を除き、eps ファイルにエラーバーも表示します。

表 7.14.33 bmpout

value

explanation

0 (default), 1

2次元タリー出力の Bitmap 図を生成します。 このファイル名は拡張子を .bmp に置き換えたものになります。 mesh=xyz かつ axis=xy, yz, xz の場合に利用できます。

表 7.14.34 vtkout

value

explanation

0 (default), 1

xyz メッシュのタリー結果を ParaView の入力形式で出力します。 このファイル名は拡張子を .vtk に置き換えたものになります。 mesh=xyz かつ axis=xy, yz, xz の場合に利用できます。

VTKファイルにはタリー値に加えて、各メッシュセルに対応する領域番号(region)と物質番号(material)が出力されます。 gshow=0**(デフォルト)の場合、これらの番号は各メッシュセルの中心座標におけるジオメトリ判定に基づいて設定されます。 この判定はメッシュセルごとに独立して行われ、**resol の値には依存しません。 これにより、複雑なCSG体系や四面体メッシュ体系でも、領域・物質境界付近の判定精度と出力処理の安定性が向上します。

ただし、この方式ではセル中心が部材の内部に入っているかどうかで判定するため、メッシュセルに対して小さい部材は見落とされることがあります。 見落としを減らすには、resol ではなくメッシュ数を増やしてください。

gshow に1以上を指定した場合は、領域番号・物質番号に加えて境界ジオメトリもVTK形式で出力します。 この場合、resol は境界線の分解能に使用されます。

表 7.14.35 vtkfmt

value

explanation

0 (default), 1

ParaView 用出力ファイルの形式。 0: ascii、 1: binary。

表 7.14.36 maxangel

value

explanation

part の数 (default)

eps ファイルに表示する part の数を指定します。 このパラメータはタリー eps ファイルに表示する粒子数だけを制限し、数値データファイルには影響しません。

表 7.14.37 ctmin(i)

value

explanation

(省略可, D=-9999

i 番目の counter の最小値。

表 7.14.38 ctmax(i)

value

explanation

(省略可, D=9999

i 番目の counter の最大値。

表 7.14.39 chmin(i)

value

explanation

(省略可, D=-9999

i 番目の history-counter の最小値。 このパラメータは batch variance mode の istdev=1 では指定できません。

表 7.14.40 chmax(i)

value

explanation

(省略可, D=9999

i 番目の history-counter の最大値。 このパラメータは batch variance mode の istdev=1 では指定できません。

表 7.14.41 stdcut

value

explanation

(省略可, D=-1

STD cut off のしきい値。

stdcut を指定すると、PHITS は STD、すなわち標準偏差の値に応じて自動的 に計算を停止します。 この機能は stdcut が正で、 [parameters] セクションにおいて itall=0,1 を指定した場合に利用できます。 1バッチの最後に、タリー結果の STD の相対値がすべて 0 より大きく stdcut より小さい場合、計算は停止します。 2つ以上のタリーセクションで stdcut を設定した場合は、それらすべてが 条件を満たした時にこの機能が動作します。

[counter] において coll やこれに属する反応イベントを動作契機として設定した場合は、 タリーする前にカウンター値が変わります。 このため、反応イベントが起こった瞬間の情報をタリーする場合は、変更後のカウンター値を指定してください。

表 7.14.42 nlatcel

value

explanation

(省略可)

Lattice 内にある同一セル番号での反応回数を各格子別に出力する。 MorP=prob の場合のみ有効。

表 7.14.43 nlatmem

value

explanation

(省略可、D=1000

nlatcel を利用した際の 1 ヒストリー内で別個に扱うセルの最大個数。