4.5. 統計誤差伝播のコントロール

IERTDCHOは、[T-Yield]で求めた核種生成量と[T-Track]で求めた中性子束の統計誤差を、DCHAIN計算へ伝播させるかどうかを指定する。IERTDCHO= 1では統計誤差を考慮し、IERTDCHO= 0では考慮しない。IREDUFMT= 1として[T-Dchain]の簡略出力形式を使用する場合、誤差伝播に必要な情報は、通常の[T-Track]出力ファイル(*.dtrk)と[T-Yield]出力ファイル(*.dyld)に含まれる。

従来の出力形式(IREDUFMT= 0)では、核種生成量の統計誤差を記録した追加の[T-Yield]ファイル(*_err.dyld)が自動生成される。この形式を使用する場合は、HENMTCFに核種生成量の誤差ファイル名を指定する。[T-Dchain]の既定値では、IERTDCHO= 1であり、HENMTCFには<NAME>_err.dyldが設定される。ここで、<NAME>は[T-Dchain]のfileパラメータに指定した名前である。IERTDCHO= 0またはIREDUFMT= 1を選択した場合も、HENMTCFは既定値とともにDCHAIN入力ファイルへ出力されるが、コメントアウトされた状態となる。このため、必要になった場合は容易に再び有効化できる。

この誤差伝播機能は2019年に導入された。有効にすると、主要な放射化計算結果を記録する*.actファイルとANGEL入力用の*.angファイルに、統計誤差を示す列が追加される。これらのファイルをスクリプトで自動処理する場合は、IERTDCHOの設定によって出力形式が変わることに注意する必要がある。