1.2. ANGEL 言語

普通グラフを描こうとする時、元になる 計算結果や実験結果の数値データがあるはずです。 最も一般的な場合で、(x,y)の数値の組です。 3次元のデータの並びや、ひとつのxの値に幾つものy値や誤差値が 並んでいるのもあるでしょう。 このような数値データを素早くグラフにして見てみたい。 また、結果が良ければ体裁を整えて論文に載せるグラフにしたい。 こういう要望に答えるのがANGEL です。 ANGEL では、ユーザーが数値データファイルに 書き加えた必要最低限の命令を元にグラフ(EPSファイル)を 作成します。 この書き加える命令は一種の言語で、ANGEL 言語とでも言いましょう。 ちょっと難しそうですが、 LaTeXを使っている人には馴染み深いと思います。 従って、ANGEL を操るには、唯一エディターが必要です。 ANGEL を使うのにLaTeXを知っている必要はないのですが、 数式の書式、表の書式、など多数LaTeXの書式を流用していますので、 LaTeXを使ったことのない人には、ちょっと敷居が高いかもしれません。 また、Macユーザーには、難しいかもしれません。

このようなANGEL 言語の利点は、データの出力の際に威力を 発揮します。即ち、データ出力の際にあらかじめ数値データの 中にANGEL の命令を書きこんでおくと、出力された数値データに 何の手も加えずに、ANGEL を通すだけで、 結果をグラフ上で見ることができます。

♠ PostScript: 3
グラフィックのプログラムを書こうとすると、 グラフィックを画面に表示したり、プリンターにプリントアウト する際に、マシン毎に違う 画面表示の規格、プリンター制御の規格などを マスターしなければなりません。 ところが、PS言語を使えば、筋書きだけを書くと 実際の演技はみな役者がやってくれるようなものです。 また、筋書きを書くだけなら Fortranで十分です。 実際、ANGEL のプログラムはすべてFortranで書かれています。 画面表示をする役者にあたるのがビューアーです。 これは、フリーで出回っているので、それを利用することになります。 その名も旅回りの役者のような GSview, Ghostscript といいます。
♣ ANGEL の名前の由来
ANGEL は、私が GSI 研究所のメインフレームで使っていた グラフィックパッケージSATAN のインターフェースを もとにつくられています。 非常に簡単に使え、綺麗な出力が得られるので、全ての計算結果を SATAN 用に書き出して使っていました。 6年間お世話になり、日本に帰ってきて、メインフレームを 見ると、使えるグラフィックパッケージがなかったので、記憶を頼りに インターフェースを書いたのがANGEL の始まりです。 GSI の SATAN は非常に使いやすいため、無断で持ち出すやからが続出し、 禁持出しのおふれがでたほどです。それにもめげず、持ち出して自分達の WS に移植したテキサスの某は、なんと YAHWEH などと恐れを知らない命名を して使っていますが、 私は神を畏れる者ですから、全部自前でかつ Fortran で 書いて、ANGEL としました。悪魔と天使は兄弟です。