.. _sec-tyield: [ T-Yield ] セクション ================================================== 生成核種を出力します。 陽子数 :math:`Z` と中性子数 :math:`N` が共に 1 以上の核種が対象です。 核データを用いた反応計算では残留核の生成が考慮されません。 ただし、 **dmax(2)** 以下の中性子による反応の場合は、 **e-mode>=1** とすることで残留核もタリーされます。 .. rst-class:: no-caption-number .. list-table:: **mesh** :header-rows: 0 * - value - explanation * - **reg, r-z, xyz, tet** - メッシュ型。 メッシュ型サブセクションが必要です。 .. include:: ./commontally/volume.rst .. include:: ./commontally/iechrl.rst .. rst-class:: no-caption-number .. list-table:: **part** :header-rows: 0 * - value - explanation * - **all** (default), 粒子名 - 入射粒子。 .. rst-class:: no-caption-number .. list-table:: **axis** :header-rows: 0 * - value - explanation * - **reg, x, y, z, r** - 出力データの :math:`x` 軸。 * - **tet** - 出力データの :math:`x` 軸。 **mesh=tet** でのみ有効です。 * - **xy, yz, xz, rz** - 2次元表示。 * - **mass** - 質量数分布を表示します。 **nucleus** パラメータを指定した場合は isotope 分布です。 * - **charge** - 原子番号に関する分布を表示します。 **nucleus** パラメータは指定できません。 * - **chart** - nucleus chart 形式です。 :math:`x` 軸は :math:`N`、 :math:`y` 軸は :math:`Z` です。 **nucleus** パラメータは指定できません。 * - **dchain** - DCHAIN 用の出力です。 全ての isotope を出力します。 **mesh=r-z** の場合は使用できません。 **[t-yield]** のみ、1 つのタリーセクションにつき 1 つの **axis** しか指定できません。 .. rst-class:: no-caption-number .. list-table:: **info** :header-rows: 0 * - value - explanation * - **0, 1** - **chart** のとき stable nuclei と magic number を出力します。 .. include:: ./commontally/file.rst .. include:: ./commontally/resfile.rst **[t-yield]** セクションでは、 **part** によりタリーする入射粒子を指定できますが、出力されるのはそれらの寄与を足し合わせた結果となります。 入射粒子毎の寄与を分けてタリーしたい場合は、複数の **[t-yield]** セクションを設定してください。 **[parameters]** セクションにおいて **igamma=3** とすると、 :math:`\gamma` 崩壊とアイソマー生成が EBITEM モデルを用いて考慮されます。 その際、 **axis=chart, dchain** とした場合に、生成されたアイソマーの情報も出力されます。 .. rst-class:: no-caption-number .. list-table:: **unit** :header-rows: 0 * - value - explanation * - **1, 2** - **1**: [1/source] **2**: [1/cm :math:`^3` /source] .. include:: ./commontally/factor.rst .. rst-class:: no-caption-number .. list-table:: **output** :header-rows: 0 * - value - explanation * - (省略可) - タリーするタイミングを変更します。 省略時は **product** です。 * - **product** - 核反応で生成された核種をタリーします。 デフォルトです。 * - **cutoff** - エネルギーカットオフで止まった核種をタリーします。 原子核を輸送させない場合は、 **product** と同じになります。 .. rst-class:: no-caption-number .. list-table:: **mother** :header-rows: 0 * - value - explanation * - (省略可) - 核種生成をする母核を限定します。 複数定義可能です。 * - **all**, 数 - **all** はデフォルトです。 数を指定した場合、その数だけの核種を次の行に記述します。 負の場合は、それらの母核を対象から外すことを意味します。 * - **208Pb Pb** - 質量数を指定すれば、その核です。 質量数を指定しなければ、その核の同位体全てを指定します。 複数の母核群を指定したいときは、複数の **[t-yield]** セクションを定義します。 .. rst-class:: no-caption-number .. list-table:: **nucleus** :header-rows: 0 * - value - explanation * - (省略可) - 出力する核種生成を限定します。 複数定義可能です。 * - **all**, 数 - **all** はデフォルトです。 数を指定した場合、その数だけの核種を次の行に記述します。 * - **208Pb Pb** - 質量数を指定すれば、その核です。 質量数を指定しなければ、Pb の同位体全てを指定します。 **mother** , **nucleus** を指定する場合は、 :numref:`sec-part-spec` の書式を使用してください。 .. rst-class:: no-caption-number .. list-table:: **elastic** :header-rows: 0 * - value - explanation * - **1** (default), **0**, **-1** - 核反応で生成された 2 次粒子の取扱いオプションです。 **output=product** の場合、 **1** は弾性散乱の場合も含めて全ての 2 次粒子を加算し、 **0** は非弾性散乱により生成された 2 次粒子のみ加算します。 **-1** は、弾性散乱など標的核と同じ原子核が 2 次粒子に存在する場合は何もカウントせず、それ以外は全ての 2 次粒子を加算し、壊れた標的核を差し引きます。 **output=cutoff** の場合、 **0, 1** では核反応時には何もカウントせず、 **-1** では核反応で壊れた標的核を差し引きます。 **elastic=-1** の場合は、タリー結果が負値になる場合があります。 .. rst-class:: no-caption-number .. list-table:: **mxnuclei** :header-rows: 0 * - value - explanation * - **3000** (default) - **axis=chart** もしくは **dchain** のときにタリーする最大生成核種数です。 * - **0** - メタステーブルを含め、核図表上の全ての核種をタリーします。 * - **>0** - 生成核種数が **mxnuclei** になるまでタリーし、それ以降に新たな核種が生成された場合は警告を出した上で無視します。 この値を小さくすると、メモリ削減及び計算時間短縮の効果があります。 **output=cutoff** を指定したときは、 **part** と **mother** の指定は無視されます。 .. include:: ./commontally/title.rst .. include:: ./commontally/angel.rst .. include:: ./commontally/sangel.rst .. include:: ./commontally/2d-type.rst .. include:: ./commontally/gshow.rst .. include:: ./commontally/rshow.rst .. include:: ./commontally/gslat.rst .. include:: ./commontally/x-txt.rst .. include:: ./commontally/y-txt.rst .. include:: ./commontally/z-txt.rst .. include:: ./commontally/resol.rst .. include:: ./commontally/width.rst .. include:: ./commontally/trcl.rst .. include:: ./commontally/material.rst .. include:: ./commontally/volmat.rst .. include:: ./commontally/epsout.rst .. include:: ./commontally/bmpout.rst .. include:: ./commontally/vtkout.rst .. include:: ./commontally/vtkfmt.rst .. include:: ./commontally/foamout.rst .. include:: ./commontally/maxangel.rst .. include:: ./commontally/ctmin.rst .. include:: ./commontally/ctmax.rst .. include:: ./commontally/chmin.rst .. include:: ./commontally/chmax.rst .. include:: ./commontally/stdcut.rst .. rst-class:: no-caption-number .. list-table:: **special** :header-rows: 0 * - value - explanation * - **D=0** (省略可) - **>0** の時、タリー領域での核反応を **special** 回繰り返し、また統計崩壊を反応あたり 10 回繰り返し、核種生成断面積の統計を上げます。 .. rst-class:: no-caption-number .. list-table:: **ndata** :header-rows: 0 * - value - explanation * - **0, 1, 2** (default), **3** - 核反応イベントの結果を核種生成断面積データで置き換えるオプションです。 **0**: このオプションを使用しません。 **1**: 陽子と中性子入射で標的核が :math:`^4\mathrm{He}`, :math:`^{14}\mathrm{N}`, :math:`^{16}\mathrm{O}` の場合に置き換えます。 **2**: 陽子、中性子、重陽子、 :math:`\alpha` 入射反応及び光核反応イベントを、 **e-mode** を使わずに評価済み核データによって計算した場合に、 **file(27)** で指定したフォルダにある断面積データで置き換えます。 **3**: 陽子、中性子、重陽子、 :math:`\alpha` 入射反応及び光核反応イベントを、評価済み核データや核反応モデルによって計算した場合に、 **file(27)** で指定したフォルダにある断面積データで置き換えます。 **[counter]** において **coll** やこれに属する反応イベントを動作契機として設定した場合は、タリーする前にカウンター値が変わります。 このため、反応イベントが起こった瞬間の情報をタリーする場合は、変更後のカウンター値を指定してください。 **ndata** のオプションを設定することにより、通常は核データや核反応モデルによって評価される粒子の生成量を、特殊反応断面積データである **ndata=1** や **file(27)** で指定したフォルダにある断面積データ [#jendl5]_ による評価値へ置き換えます。 核反応モデル等で再現するのが困難な粒子生成量を評価する場合に効果を発揮します。 具体的には、核反応イベントが発生した際に、核反応モデル等で評価された生成粒子をタリーする代わりに、各反応データを参照して評価した生成量をタリーします。 この置き換えは **ndata** が設定されたタリーセクションでのみ有効となり、他のタリーセクションの結果や粒子輸送計算には影響を与えません。 ただし、 **output=cutoff** の場合は 2 重カウントが発生する可能性があるので注意してください。 例えば、核反応モデルで発生した粒子が **emin** 以上のエネルギーをもつ場合、発生時に反応データで置き換えた成分とエネルギーカットオフ時にタリーされた成分で 2 重カウントとなってしまいます。 この場合、 **ndata=2,3** の時であれば、 **[counter]** において **ndata** を動作契機として設定することで 2 重カウントを避けることができます。 詳細については、 **[counter]** の説明を参照してください。 **ndata=1** とすると、 :math:`^4\mathrm{He}` 、 :math:`^{14}\mathrm{N}` 、 :math:`^{16}\mathrm{O}` を標的とする核子入射反応イベントが起こった時に、内蔵された特殊反応断面積データを参照した結果をタリーします。 内蔵されているのは以下の反応チャネルです。 これらの反応断面積の励起関数を参照し、生成粒子をタリーします。 .. code-block:: text :caption: **ndata=1** で参照される反応チャネル ^4He(n,x)^3H ^14N(n,x)^3H ^14N(n,x)^7Be ^14N(n,x)^11Be ^14N(n,x)^10C ^14N(n,x)^11C ^14N(n,x)^14C ^14N(n,x)^13N ^16O(n,x)^3H ^16O(n,x)^7Be ^16O(n,x)^11Be ^16O(n,x)^10C ^16O(n,x)^11C ^16O(n,x)^14C ^16O(n,x)^15C ^16O(n,x)^13N ^16O(n,x)^16N ^16O(n,x)^14O ^16O(n,x)^15O ^4He(p,x)^3H ^14N(p,x)^7Be ^14N(p,x)^11Be ^14N(p,x)^10C ^14N(p,x)^11C ^14N(p,x)^13N ^14N(p,x)^14O ^16O(p,x)^3H ^16O(p,x)^7Be ^16O(p,x)^11Be ^16O(p,x)^10C ^16O(p,x)^11C ^16O(p,x)^14C ^16O(p,x)^13N ^16O(p,x)^14O ^16O(p,x)^15O **ndata=2,3** とすると、 **file(27)** で指定したフォルダにある断面積データを参照します。 Ver. 3.35 以降、このフォルダには JENDL-5 の放射化断面積データが入っており、それぞれ 200, 200, 100, 50, 200 MeV/n までの陽子、中性子、重陽子、 :math:`\alpha` 入射反応及び光核反応について、この断面積データを参照した結果を得ることができます。 **ndata=2** の時は、 **e-mode** を使わずに評価済み核データによって計算した場合のみ断面積データで置き換えます。 **ndata=3** の時は、上のような制限は無く、基本的に全ての核反応イベントの計算結果を断面積データで置き換えます。 **file(27)** にある標的核種及び入射エネルギー以外の反応については置き換えは発生せず、評価済み核データや核反応モデルによる結果がそのままタリーされます。 **ndata=2,3** の時、 **output=product** の場合は全ての粒子の生成量を断面積データの置き換えによって評価しますが、 **output=cutoff** の場合は、 :math:`d` 、 :math:`t` 、 :math:`^3\mathrm{He}` 、 :math:`\alpha` といった軽イオンの生成量は置き換えません。 これらの粒子は、評価済み核データや核反応モデルによって計算した際に、 **emin** 以上のエネルギーをもって発生する可能性が高く、輸送後、エネルギーカットオフ時にタリーされるからです。 ただし、 **output=cutoff** の場合でも、 **e-mode** を使わずに評価済み核データによって計算した時は、上の軽イオンの生成が起こらないため、全ての粒子の生成量を置き換えます。 また、 **ndata=2,3** で **axis=dchain** の時は、20 MeV 以下の中性子入射反応に対して、断面積データによる置き換えをしません。 このエネルギー領域の反応による生成量については DCHAIN で計算することを想定して、タリーの条件が設定されているためです。 **ndata=2,3** に関しては、 **file(27)** のフォルダである **(D=file(1)/dchain-sp/data/)** にある断面積データを差し替えることにより、ユーザーが用意した断面積データを参照させることができます。 断面積データのファイル名は、 ``Pd107-y-n.dat`` のように、 ``[標的核の元素記号]+[質量数(3桁)]+[-y-]+[入射粒子ID]+[.dat]`` と指定してください。 ただし、元素記号が 1 文字の場合は ``O_`` のようにアンダーバーを付記してください。 入射粒子 ID は、陽子が **p** 、中性子が **n** 、重陽子が **d** 、 :math:`\alpha` が **a** 、光子が **g** です。 ファイルの中のフォーマットは次のように、 **ZAP** 、 **LIP** 、 **INT** によりそれぞれ生成核種、アイソマー状態、内挿方法を指定します。 .. code-block:: text :caption: 断面積データファイルの例 # ZAP = 48113 LIP = 1 INT = 2 # Elab (MeV) sigma (b) 1.000000e-11 0.000000e+00 2.530000e-08 0.000000e+00 2.000000e+01 0.000000e+00 2.100000e+01 0.000000e+00 ... 生成核種は :math:`1000Z+A` のフォーマットで指定し、そのアイソマー状態を 0: 基底状態、1: 第 1 準安定状態、2: 第 2 準安定状態の番号により指定します。 次の **INT=(1,2,3,4,5)** は内挿方法の指定で、次の通りです。 .. code-block:: text :caption: **INT** の指定方法 INT = 1 : Histogram 2 : Linear - Linear 3 : Log - Linear 4 : Linear - Log 5 : Log - Log 2 行目は次のように、1 列目に入射エネルギー [MeV]、2 列目に断面積 [barn] を書き並べてください。 ここで、エネルギービン数は自由です。 なお、 **$** 、 **!** 、 **%** の 3 つがコメント文字として使用できます。 .. code-block:: text :caption: 断面積データの 2 行目 # Elab (MeV) sigma (b) .. [#jendl5] Ver. 3.35 以降、JENDL-5 の放射化断面積データが整備されています。使用した場合は O. Iwamoto, N. Iwamoto, S. Kunieda, F. Minato, S. Nakayama, Y. Abe, et al., "Japanese evaluated nuclear data library version 5: JENDL-5", J. Nucl. Sci. Technol., 60(1), 1-60 (2023). DOI: `10.1080/00223131.2022.2141903 `__ を参照してください。