.. _sec-adjoint-mode: Adjoint(時間逆行)モード -------------------------------------------------------------------------------- .. rst-class:: no-caption-number .. list-table:: **iadjoint** :header-rows: 0 * - 値 - 説明 * - | (D=0) - | Adjoint modeの輸送オプション。 * - | =0 - | Adjoint modeを用いない(通常の輸送計算)。 * - | =1 - | 光子に対するAdjointモードを用いる("/phits/utility/adjoint/adjoint"参照)。 * - | =2 - | 荷電粒子に対するAdjointモードを用いる("/phits/utility/adjoint/charged"参照)。 Adjointモードとは、時間を逆行させて粒子を追跡する計算手法を表します。通常の計算では、線源領域に比べてタリー領域が小さい場合に統計が溜まりにくくなりますが、Adjointモードを使って線源とタリー領域を入れ替えることにより、効率的なシミュレーションが可能となります。また、タリーしたい粒子が決まっている場合に、その粒子が主にどこから飛来してきたのか推定する際にも有用となります。PHITSには、光子(3 MeV以下)及び荷電粒子(電子・陽電子を除く)に対するAdjointモードが組み込まれており、それぞれiadjoint=1及び2として実行します。 光子に対するadjointモード(iadjoint=1)は、専用タリー[t-adjoint]と組み合わせて実行します。このモードでは、光子は物資と逆反応し、その反応は3.0 MeV以下のエネルギー領域で連続的にモデル化されています。このモードを使用する場合は、以下の3つのパラメータを定義する必要があります。 | dmax(14) = 3.0 | negs = -1 | file(7) = file(1)/data/xsdir.adj [t-adjoint]では、通常計算で線源となるべき領域を指定し、そのe-typeメッシュの最小と最大のエネルギー値は[Source]セクションで定義するエネルギー分布の最小値と最大値と一致するようにしてください。[t-adjoint]のe-sminとe-smaxパラメータは、実際の光子線源の最小と最大エネルギーを定義することになります。詳細は下記の文献 [#]_ を参照してください。 荷電粒子に対するadjointモード(iadjoint=2)は、[t-track]や[t-cross]と組み合わせて実行します。このモードでは、荷電粒子は物質内で阻止能に応じてエネルギーを増やしながら進みます。エネルギー範囲などの制限はありませんが、核反応は考慮できない点にご注意ください。荷電粒子のステップ幅が大きいと誤差が大きくなるので、deltmを小さい値(おおよそ0.01以下)に設定し、その値を変更しても結果が大きく変わらないことを確認してからご使用ください。 .. [#] \A. Malins et al., "Continuous energy adjoint transport for photons in PHITS " EPJ Web Conf., 153, 06001 (2017). DOI: `10.1051/epjconf/201715306001 `__